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2014年8月5日火曜日

結城さんとかもさんのやり取りが面白かったので: 距離空間と位相空間, 距離空間へ距離以外の位相を入れてみる

結城さんとかもさんの話が面白かったので.



大きさと距離はともかく, 向きと次元は関係ないのでは.
どういう意味だろう.


これが凄まじい.
何だこれは.
論文読めない (取れない) からアレだが, 超読みたい.

専門家, やはり凄い.
こういうやりとりを見ているだけで感銘を受ける.

2014年6月29日日曜日

【【数学科の人間はこう落とせ】これが噂の「数学的告白テクニック」7選】を解析系数理物理学徒の視点から検証する

Twitter で見かけたので.



せっかくなので 1 つ 1 つコメントしたい.
物理学科から数学科に進学した解析学徒のコメントなので, その偏りについては注意して読んでほしい.


1.数式を送ってみる。


女子「 \(x^2+(y-\sqrt[3]{x^2})^2=1\) を図化してください。返事まってます。」
男子「おっと」


図化というの始めて聞いた.
「グラフを描け」とか図示なら聞くが.
私ならまずそこで戸惑う.
そして図示するのめんどい.
何か簡単に図にしてくれるソフトもあるが, 使い方を調べるのもめんどい.
あと, 代数曲線っぽい感じが恐怖を感じるので本当にやめてほしい.



2.限りなく近づいてみる。


女子「あなたに限りなく近づきたい。」
男子「収束は僕の家でいいのかな?」


位相がわからないから収束先が一意かもわからない.
接近速度 (の時間変化) も気になる.



3.幾何学は目視から


女子「直感で相似だと思いました。」
男子「互いにね。」


まず「幾何学は目視」というのがまずやばそう.
何が相似で、そして互いに相似だと
(恋愛的に) どうよいのかが全く分からないので
各種定義がほしい.
数理物理学徒に対しては極めて難解で優しくない表現であり,
非常に印象が悪い.



4.誰でもわかる高校数学でも喜びます。


女子「何度やってもあなたと私の2次方程式の判別式は負になってしまうんです。」
男子「愛があるからだね。」


「誰でもわかる」というのが真実なら嬉しかったのだが,
そういう嘘はよくない.
極めて心象が悪い一言だ.
「あなたと私の2次方程式」というのも意味がわからないし,
何より計算のたびに結果が変わることを暗に主著している気もするが,
それ, 非常に困るのでは.
径数に乱数でも仕込んでいるのか.
それ, 高校の範囲か.



5.ダイレクトに伝えてみる。


女子「私とeのx乗を不定積分しませんか?」
男子「喜んで」



[eのx乗を不定積分]

スクリーンショット 2014-06-21 16.25.56
スクリーンショット 2014-06-21 16.26.54

[Sex]


スクリーンショット 2014-06-21 16.27.05

「いーえっくすたすしー」

「えくすたしー」


我々は英語や国語をやっているのではない.
数学をやっている.



6.果敢に新定理にチャレンジしてみる


女子「どんなに大きな数になろうと、600の区間に2つの素数が含まれている場合があるんですって。いつもは一緒にはいれないけど、いつまでも一緒んいたいです。」
男子「互いに素でもよろしければお願いします。」
※素数の間隔で新定理発見 極端な偏りなく分布


誰もかれも数論に興味があると思わないでほしい.
私自身, この辺はよくわからないのでまず定理の説明をきちんとしてほしい.
そして女子の発言, 前半から後半にどう繋がるのかわからない.
この女子, どこまでも数理物理学徒には優しくないらしい.
世界の厳しさを痛感する.



7.素数の組み合わせで思いを気づかせる。


女子「私が5ならあなたは11。私が7ならあなたは13。では私が191ならあなたは?」
男子「197でお願いします。」
※差が6の素数の組をセクシー素数と呼びます。(ラテン語で6は「sex」)


だから誰も彼も数論に興味があると思うなと何度言えばいいのか.
今日も社会は厳しかった.

追記


関係あるかどうか知らないが次のようなご意見を見かけた.



割と真剣に, 数学よりもっと役に立つこと, 法律や経済などを勉強した方がよいと思っている.

追記その 2


Twitter で鍵アカウントの幾何専攻の方からいい話を聞いてしまった.
低次元の図を描いてみて直感でホモトピー同値だと思ったというのは意外とあるかもしれないこと,
そして東大数理に古田幹雄先生という幾何の教官がいるのだが,
古田先生も低次元でもまずはなんとか絵を描いて見ることをよく推奨していたとのこと.


ホモトピー同値を相似というのも無茶苦茶だが,
一般向けに語ることを考えれば仕方ないのかもしれない.

2014年4月30日水曜日

単連結と連結について間抜けなことを呟いていたらいろいろ教えて頂いたので

間抜けなことを呟いていたらいろいろ教えて頂いた.



幾何弱者過ぎて連結だが単連結でない例がすぐ思いつけなかった


@phasetr 単連結なら連結とか言える? すぐに分からないとか弱者過ぎて死にたい


@phasetr ちょっと何か勉強すると基礎部分がザルなことが即分かり涙を禁じ得ない


@phasetr 単連結の定義ご存じですか?


@eszett66 「基本群が自明」


@phasetr http://en.wikipedia.org/wiki/Simply\_connected\_space
曲面だと単連結と「連結でかつ種数 0 」が同値だから, やはり一般で反例つくれるはずだ


@phasetr 基本群っていうのは基点を決めないといけないんですけど,
あなたの定義では基点はどこに取ってるんですか? もしかして「各弧状連結成分の \(\pi_1\) が自明」の間違いですか?


@eszett66 その辺を雑に考えて混乱していますね.
ありがとうございます.
今読んでいる本, はじめから空間が連結であることを仮定していて, その上での定義をしていてその辺も見落としていました


@phasetr だと思いました. 「基本群が自明」というのはフレーズとしては覚えやすいんですが, そればっかりだと危ないですね.


慣れない分野ほど, 定義はきちんと一句一語のレベルで確認しなければいけないという教訓を得た.
ちなみに, 鍵アカウントの方から次のような情報を頂いた.



単連結であって連結でない例として \(S^2\) を二つ並べた集合がある.


通常の幾何学の分野では単連結の定義に連結を仮定するが,
Lie 群界隈では \(O (n)\) のような非連結な対象にも普遍被覆を考えるので,
単連結の定義から連結を外すことが多い.
どちらの場合でも 1-連結と言えば連結かつ単連結を指す.


非常に助かる.

2014年1月18日土曜日

書評または感想: 数学セミナー 2014年 01月号 グラフ理論の新展開

数学セミナーを定期購読することにしたのだが, 時間が取れずにようやく 2014/1 月号を読んだ方の市民だった.
せっかくなので感想をまとめていきたい.
まず冒頭, 時枝正さんの「無理な数のこしらえかた」が恐しく面白かった. 素数定理, \(\pi(x) - \int_0^x \frac{d\xi}{\log \xi}\) は \(x \to \infty\) で無限回符号を変えることを 1914 に Littlewood が示したらしいのだが, その証明が面白い. 次の 2 ステップで証明しているそうなのだ.
  1. Riemann 予想を偽としてその仮定から結果を導く.
  2. Riemann 予想を真としてその仮定から結果を導く.
結果として Riemann 予想の真偽に関係なく結果を導いているという. これと \(\sqrt{2}^{\sqrt{2}}\) の無理性証明を比較してうんぬん, とやっていて面白いから是非読むべき. ここからさらに零知識証明と暗号理論への応用の話題になる.
今回の特集はグラフ理論だ. 4 色問題が有名なアレだ. ネットワークの問題や, 最近だと Nobel 経済学賞になった Gale-Shapley のマッチング理論などの話題もある. 東大教養の垣村尚徳さんの記事によれば理論計算機科学, トポロジー, 数学基礎論への影響もあるらしい. トポロジーと言えば, 情報技術者とかその辺の資格試験にもネットワークのトポロジーという話題は出てくる. 私の近いところだと, 作用素環でもグラフから作る作用素環という話題がある. 研究していた先輩もいたし, 慶應の勝良健史 さんもやっていたはずだ. (今やっているかは知らない. )
国立情報学研究所の小関健太さんの記事によると, 4 色問題のバリエーションも色々あって, 特に 3 色問題というのもあったり, 最近弱 3-flow 予想というのが解決されたというニュースがある. Thomassen の話題がちょろっと紹介されているが, 非常にスマートな証明を与える優れた数学者とのこと. 格好いい. 数学セミナーの執筆者の所属に「国立情報学研究所」が出てくるあたり, グラフ理論の展開の広さを伺わせるようで面白い.
琉球大の徳重典英さんの【セメレディとその周辺】という記事, 数学者のエピソード系記事とも言えるのでそれだけで特記する価値がある. Szemeredi は 2012 年に Abel 賞を取ったとのことだがそんな有名人も知らない無知無学無教養な市民だった.
東工大の松井知己さんの【安定マッチング問題の応用 嘘をつく人々】にはこう色々と興味がある. Nobel 経済学賞関連の 1962 年の Gale-Shapley 論文の安定結婚問題とかその辺の話. ところで次のような記述があった.
1962 年の Gale-Shapley 論文では, この話題が数学教育において優れた教材であると述べられている点でしょう. 複雑な数式や前提知識が不要なのに, 数学的に奥深い構造を持ち, 現実にも応用を持つ安定結婚問題は, 高校生にも初見から興味を持ってもらえそうです.
この観点はなかった. 今度きちんと勉強しよう. 何か良い本ないだろうか. この記事, 参考文献などは 2013/4 の安田さんの記事を参照しているが, 手元にないしすぐ見られる環境でもないので困る. 日本評論社に参考文献一覧みたいなのないだろうか. あと, (PDF で) 数学セミナーの電子書籍ないだろうか. 個人所有で本のままだと置くスペースとか困る. 日本評論社の方は是非検討されたい. 過去のものも是非電子書籍化してほしい.
Gale-Shapley はいわば【男性の選好を優先するアルゴリズム】を作ることで安定マッチングの存在とその具体的構成までやった. Gale-Shapley の問題では男女は対称なので, 【女性の選好を優先するアルゴリズム】と言ってもいい. ここで問題なのは, 男女が正しく自分の選好を申告することが肝要だった. 3 節の【安定マッチングの構造】で議論されている. ここでは「嘘の選好リスト」を出されたときの問題があり, Nobel 賞になったときに少し勉強したところによるとこれが現実への応用上とても大切になるという話が展開される. 何で嘘をつくかというと簡単で, 例えば受験で「本当の第一志望は東大だがそれは色々と無理なので第一志望は早稲田にした」みたいなケースを想定すればいい. 真の選好を出さない状況は色々あり, その中で安定マッチングを作るのが難しくかつ価値がある. 話のネタとしても面白いだろうから, やはりグラフ理論というかマッチングの話はきちんと勉強したい感ある.
名大の伊藤由佳理さんの【第 16 回 ヨーロッパ女性数学会総会に参加して】は相転移プロダクションの活動的に非常に興味がある. 紋切り型に言えば「女性の就学・研究支援」のようなものだ. 詳しくは記事を参照されたいが, 来年の韓国での ICM の直前に 国際女性数学者会議 (ICWM) もあるとのこと. 「この記事を読まれた方は, ぜひ周りにいらっしゃる女性数学や女子学生にお知らせください」とのことなので, 私も宣伝協力していきたい.
名大の小澤正直先生の【量子測定の数理と不確定性原理 (10) 不確定性原理と相補性原理】, 不勉強なので知らなかったのだがびっくりした記述があった.
一般に二つの物理量の値に関する「同時測定可能性」と「同時定義可能性」, および二つの物理量の作用素としての「可換性」の三者の概念が互いに同値だと考えられてきたからである. ところが, 新しい不確定性関係の発見によって, 非可換な物理量の同時測定可能性が明らかにされ, 「二つの物理量の値の同時測定可能性」と「二つの物理量の作用素としての可換性」が同値な概念ではないことが明らかにされた.
ちょっと認識を改めないといけない. 勉強しないとまずそう. 量子集合論とか出てくるそうなのでつらい.
明治の阿原一志さんの【サーストンの描いた 8 つの宇宙の絵】冒頭部, とてもよい.
2010 年 3 月 5 日パリ, 三宅一生氏が立ち上げた世界的ブランドである ISSEY MIYAKE の 2010 年秋冬コレクションが, 当時クリエイティブディレクターだった藤原大さんの手によって華やかに行われました. コレクションのタイトルは「ポアンカレ・オデッセイ (Poincare Odyssey)」. ポアンカレ予想とサーストンの 8 つの幾何学 (幾何化予想) をテーマとしてこのコレクションはファッションと高等数学の幸福な出会いとして, 欧米でとても評判になりました. このことについて, 本誌 2010 年 6 月号「パリコレで数学を」と 2010 年 8 月号「宇宙の形と質感をめぐる冒険」で紹介されましたので, ご存知のかたも多いと思います.
JosephYoiko さんに教えてもらったアレか. こういうの, 私も私なりのやり方でやっていきたい. あとこの過去記事読みたい.
この記事によると, ジオメトリーセンターによって作られた「not Knot」とかいうビデオが Youtube で公開されているとのこと. あとでじっくり見たい.
  1. http://www.youtube.com/watch?v=AGLPbSMxSUM
  2. http://www.youtube.com/watch?v=MKwAS5omW\_w
インタビューの【実験を通して, 現象を数理的に考える】, 明治の矢崎成俊さんの話, 超面白い. 関西すうがく徒のつどいでも【偏微分方程式の逆問題–拡散方程式の数学と物理と工学】で関連する話題に触れたが, やはりこの辺結構好き. この記事では移動境界問題に触れている. ラーメンの汁の表面に浮いている油の玉がくっついて境界の形が変わる, というような現象を扱うのが移動境界問題だ. 以前【自分でつくる現象数理】という連載があったようだが, これ読みたい. 何かムック的なアレでまとまっていたりするのだろうか. 著作権も考えつつ出版社的にきちんとした形にまとめようとすると大変なのだろうというのは簡単に想像がつくが, 不完全な形でもいいから何かほしい.
【雪氷数学】というキーワードが出てきた. 是非頑張ってほしい. 話聞きたい.
本連載のインタビューの模様を, 2014 年 1 月より順次 web 配信する予定です. 放映日時など, 詳しくは『数学セミナー』web ページ (http://www.nippyo.co.jp/blog\_susemi) にあります『詳細情報』をご覧ください.
こういう取り組みすごい良い. 私もこの活動, 注視していこう.
山形大の脇克志さんの【数の拡大:直線の中の 3 次元空間】, SF チックで面白い. こういう発想大事にしたいし, 自分でもきちんとやっていきたい. あまりきちんと考えたことなかったが, \(\mathbb{Q}\) 係数のベクトル空間, もっとちゃんと考えたら楽しそう.
梅田享先生の【森毅の主題による変奏曲】, これが滅茶苦茶面白い. 全文引用したいレベル. これだけでも買う価値があるレベル. 位相と実関数論, コンパクト性を基軸にした位相空間論とかないの, という無茶ぶりとか書きはじめるときりがない. 全国紙上数学談話会 のリンクのメモだけしておこう.
数セミメディアガイドのページ, 何か告知にも使えるのだろうか. 今後利用を検討したい.

2013年11月16日土曜日

19 世紀の代数幾何の定理とか Urysohn の補題とか

ytb_at_twt さんのツイートをメモしておきたい.
誰かが言ってたけど, ホントに謎なのは, 数学の定理は不死鳥のように蘇ることがあること. 19 世紀の計算で解いた代数幾何学の定理が, ヒルベルト時代に忘れられ, 計算機時代に復活したとか聞くと数学ってなんなのかわからなくなる.
@ytb_at_twt ありますね, 古い定理や手法などの復活. 数学に限らない気がします. アナログ電子回路でも, 昔に廃ってしまった回路方式が復活したのを見て驚いたことがあります.
@tadamago アナログ回路って職人芸的なイメージがあるんですが, そういう分野では復活とかがあるような気がします.
@ytb_at_twt Urysohn の万有距離空間を触っていた時は, 後のかっこいい存在証明よりも Urysohn 自身のごりごりとした構成法のほうが役に立ちました. おかげで, 仏語を読むはめになりましたが.
@kamo_hiroyasu ああ, それはすごく判ります. きたない証明の方が情報量は多いですよね. 「最大不動点が存在」とか言われて何が起こったか輪からにこととかよくありますね.
かもさんのコメントがかなり気になった. Urysohn の論文はどんなことをやっているのだろう.

そもそものやたべさんのコメントにある定理が何なのかも気になる.

2013年10月22日火曜日

コンパクトの訳語, 完閉やら緊密というのがあったようだが何故使われなくなってしまったのだろう

コンパクトの訳語は何かあるのだろうかというツイートをしたら色々教えて頂いた.
いまふと思ったのだが、コンパクト、日本語に無理やり訳すとするとどうなるのだろう。昔何か無理やり訳していたりしてそのときの訳語とか何かないの
@phasetr 完閉と読んでいたという話を何人かの先生から聞いたことが
@ysgr_sasakure @phasetr
@ysgr_sasakure !!!感謝感激雨霰!!!
@phasetr 緊密と言う訳もありますね
鍵アカウントなので直接の引用は控えるが, 「立花俊一、リーマン幾何学、朝倉書店では実際に完閉と書かれている」という事も教えて頂いた. 何で使われなくなったのだろう, というのも気になる. どう調べればいいのかよく分からないが数学史でこういう言葉の定義や変遷とか調べるのも面白そう.

2013年9月2日月曜日

有限次元線型位相空間の位相の入れ方: $T_2$ なら一意的

線型位相空間としての \(\mathbb{R}^n\) に入る位相について次のようなやりとりをし, 文献を教わった.
@phasetr @ilovegalois R^nに対しては実位相線形空間としての位相の入れ方は一意的です。 無限次元の時のみ問題になります。
@hymathlogic 証明どこにあるでしょうか。読んでみたい
@phasetr 帰ったら返信します。 (一意というのは正確には間違いでT_0なら一意です)
@phasetr http://www.math.ksu.edu/~nagy/func-an-2007-2008/top-vs-3.pdf これなんてどうでしょう
\(T_0\) とはいえ分離公理が効いているというの, なかなか戦慄させてくれる. というわけで Gabriel Nagy による Topological Vector Spaces III: Finite Dimensional Spaces を読み進める.
\(\mathbb{K}\) を \(\mathbb{R}\) または \(\mathbb{C}\) とした線型空間での議論をしている. 線型写像を基礎にして位相を議論していく.
In this section we take a closer look at finite dimensional topological vector spaces, and we will learn that they are uninteresting from the topological point of view.
そうだったのか.
Exercise 1. Show that the only other linear (non-Hausdorff) topology on \(\mathbb{K}\) is the trivial topology \(\mathfrak{T} = \left\{ \emptyset, \mathbb{K} \right\}\).
何だと.
Theorem 2. For a topological vector space \(\mathcal{X}\), the following are equivalent: (i) \(\mathcal{X}\) is finite dimensional; (ii) \(\mathcal{X}\) is locally compact.
Hilbert 空間ですら弱位相でないと単位球がコンパクトにならないのでその意味では関数解析を学んでいれば「自明」に近い事実だが, 改めて見ると衝撃的だ.

それはそうと, 山元さん, \(T_0\) という風に書いているが, この文献では \(T_2\) の枠内での議論だ. \(T_0\) で言えるのだろうか. あと, 線型位相は必ず \(T_2\) とかいう話だったろうか. 今すぐチェックする気力が出ないので, 今度確かめたいが, いつになることやらということで悲しみ.

$T_2$ というと我らが zena_mp さんに怒られそうな気もする.

2013年6月14日金曜日

覚書:Cantor 集合が連続体濃度である証明

色々あって, この間 Cantor 集合が話題になった. 連続体濃度を持つというのは知っていたし 3 進展開を使うとうまくいく, 的なことも知ってはいたが, 証明をきちんと追ったことがなかった. いい機会なので証明を記録しておきたい. 参考 PDF をもとに証明を書いておこう.

まず Cantor 集合を定義しておく. \(I = [0, 1]\) としよう. ここから開区間 \(I_n\) をがんがん抜いていって作る集合が Cantor 集合だ. この \(I_n\) を定義していく.

\(I_1\) は \(I\) を 3 等分したときの真ん中の (開) 区間 \(I_1 = (1/3, 2/3)\) だ. \(I_2\) は \(I \setminus I_1\) の 2 つの区間をそれぞれ 3 等分した集合の真ん中の区間の合併となる. つまり \(I_2 = (1/3^2, 2/3^2) \cup (7/3^2, 8/3^2)\) だ. これを無限回繰り返すと Cantor 集合 \(C\) になる. つまり \(C = I - \cup_n I_n\) だ.

性質のその 1: \(C\) の Lebesgue 測度は \(0\) になる.

\([0, 1] \setminus C = \cup_n I_n\) の測度が 1 であることを示せばいい. \(\left| I_n \right| = (1/3) (2/3)^n\) で \(I_n\) が互いに素なので, これを素直に足し上げて \(\left| I_n \right| = 1\) で終わり.

性質その 2: Cantor 集合は閉で nowhere dense.

nowhere dense の定義は \(\mathrm{Int} \, \overline(C) = \emptyset\). では証明.
\(C\) が閉なのは自明. \(C\) が Lebesgue 測度 0 なので, \(C\) は測度正の (開) 区間を含まない. したがって \(C\) は nowhere dense.

性質その 3: Cantor 集合は非可算集合.

全射 \(f \colon C \to [0, 1]\) を作る. \(x \in [0, 1]\) を 3 進展開する. これに合わせて \(1/3 = 0.1\), \(2/3 = 0.2\) と書く. 最初に除いた集合 \(I_1\) は \(0.1\) と \(0.2\) の間にある. これを繰り返すと, \(C\) に現れる数を 3 進展開したときに 1 は決して出てこないことが分かる.

全射を実際に構成しよう. \(x \in C\) とし, これを 3 進展開したときの 2 を全て \(1\) に変え, それを 2 進展開に読み替える写像を \(f\) とすればいい. 全射性は自明.