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2014年7月14日月曜日

酸素の現実的な電子構造とは

よく知らないが本当なのだろうか.
MM2P あたりに今度聞いてみよう.
何かあったときに気軽に聞ける人が聞ける環境, 実に尊い.

2014年4月1日火曜日

Alchemical free energy calculation

現代化学への怒りを表明したら次のような有益な情報を頂いた.



錬金術の一つやふたつも使えない現代化学,
無力なことこの上ないし, やはりここは物理が気迫と覚悟を見せるべき


@phasetr シミュレーションの研究ですが,
Alchemical free energy calculation なんて面白い分野があります.
研究者の作ってる Wiki は,
http://alchemistry.org
http://www.alchemistry.org/wiki/Main\_Page


シミュレーションに留まらずリアルに錬金術頑張ってほしい.

2014年3月21日金曜日

紫芋とアルカリは混ぜるな危険

悲しみのクックパッド.



クックパッドってたまにこういうのあるから好き
http://cookpad.com/recipe/2403540


是非画像を見に行ってほしい.
リンク先の文章を簡単に引用しておこう.



紫芋の蒸しケーキ+アルカリイオン水
紫芋とアルカリは混ぜるな危険


材料
適当な蒸しケーキのレシピ 好きなだけ
紫芋パウダー 結構多め
アルカリイオン水 生地がいい固さになるまで


料理の化学とか超楽しそう.

2014年3月8日土曜日

ろうそくが燃えるのは何故だろう

ろうそく再利用というネタ画像が回っていてそれのコメントを見てふと思った.
https://twitter.com/mayousa\_desuga/status/434358214772019200 ろうそくが何故萌えるのだろうと思ったがよく分からなかったので検索してみた http://www3.u-toyama.ac.jp/kihara/chem/fire/candle1.html
「萌える」ではなく「燃える」だ. あとでページ遷移するのが面倒なので, 燃焼のページの説明も転載しておこう.
ロウの成分はパラフィンで, 主に炭素と水素からできています. 点火すると, まず芯に火がつき, その熱でロウの成分 (パラフィン) がとけて液体になります. 液体になったパラフィンは, 毛細管現象で芯を伝わって上昇し気化します (蒸気になる). 気化したパラフィンは, 炎の中でさらに加熱によって分解されます. 炎のまわりから空気が入り込んできて, 酸化反応が起こり, 燃えます. 燃えると多量の熱を発生するので, 周囲のロウを加熱してとかし分解を起こさせるので, 燃え続けることができるのです.
該当ページには図解もあるし, 他の情報 (リンク) もある. 興味がある向きは積極的に飛んでいこう.

2014年2月8日土曜日

元素間融合

人工ロジウムの話が色々出ていたが, ktrst さんがまとめてツイートしていたので.
レアメタルは世界中に投機筋がいるので今より安く代替材料ができたと英語報道されると研究者の元には「てめぇこれはいったいどういうことだ説明しろ」というメールが世界中から殺到するらしい
共同発表:人工ロジウムの開発に成功~価格は 1/3 に, 性能はロジウムを凌駕~ http://www.jst.go.jp/pr/announce/20140122/index.html
人工ロジウムにわくわくした人はこっちもどうぞ 日本の命運を賭けた「現代の錬金術」|元素戦略|ダイヤモンド・オンライン http://diamond.jp/articles/-/45701 via @dol_editors
理学系研究科なのに役に立つことをやっていてすごいという月並な感想を抱いた.

2013年9月3日火曜日

揮発性を決める物理・化学: 京都は福知山でのガソリン引火事件から

ふとこんなことを思った.
https://twitter.com/AerospaceCadet/status/369608834240630784 これを見て, ガソリンやエタノールが揮発性高い理由, どの辺にあるのかとふと思った. 考えてみるとあまり詳細を把握していなかった. 揮発性に関して構造や組成から何か分かることはあるのだろうか. 無学を晒しまくっているが
上記ツイートで引用したツイートはこれ.
「ただ揮発性が高いことはあまり知られていない」. ド文系の間ではだろ. こんなデタラメを一般常識みたいに書くんじゃない. これだから新聞屋は. 花火大会爆発事故 気化したガソリンが原因かhttp://www.sponichi.co.jp/society/news/2013/08/20/kiji/K20130820006452800.html
で, 色々教えてもらった.
@phasetr http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%92%B8%E6%B0%97%E5%9C%A7 困ったときの wikipedia
@phasetr あんまり良い場所じゃなかった. http://s-ohe.com/bs\_jokiatu.htm こっちのが良さそう.
@phasetr 大雑把に言うと, 液体の分子が重いと揮発しにくくなります. ガソリンより灯油の方が揮発しにくい理由は大体これです. また, 分子同士に引き合う力が働くと揮発しにくくなります. 水がガソリンやアルコールより揮発しにくいのはこれが主な理由です.
@kitayamatakeshi ありがとうございます. 「水は水素結合があるから揮発しづらいのだろうか. しかし揮発性と分子間力に関係があるのか」と思っていたので, 本当に関係があると知ってちょっとびっくりしました
@phasetr はい. 水は H2O なので分子の重さは酸素分子よりも軽く, 常温では気体になっている筈ですが, 水素結合のせいで液体になっています.
あと こんなのも.
そんなときこそヤフー知恵袋 / 有機溶媒の揮発性は何で決まるのでしょうか? - Yahoo! 知恵袋http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question\_detail/q1445467454
知恵袋の回答も引用しておこう.
揮発性は潜熱で決まります. トルートンヒルデブランドの経験則では, 潜熱は沸点を決める要因でもあります. 「分子量が大きな分子は沸点も高い」というのは本当は正しくなく, 沸点は分子間力の大小で決まります. 分子間力のうち, 特に van der Waals 力 (分散力) と水素結合が大きな役割を果たします. 分散力はその分子の電子分極能 (電子の揺らぎやすさ) で決まるものです. ですから, 有機フッ素化合物のような例外的なケースを除けば, 電子の数の多い=分子量の大きな分子ほど大きな分散力で相互作用するということになります. この辺について興味があれば, 私の論文も読んでいただけるとありがたいです. T. Katagiri, K. Uneyama, A Correlation between Boiling Point and Refractive Index of Organic Compound: A Possible Role of Fluorine Atoms in Intermolecular Interaction, Bull. Chem. Soc. Jpn. 2001, 74, 1409-1410.
さて, DMSO やアセトンは aprotic な溶媒で, 水素結合はしないと考えられています. たしかにプロトンのやりとりをするような水素結合はしないのですが, 電荷相互作用的な「弱い水素結合」をおこし, そのため, enol 型構造の寄与があります. そのため, 分散力以外の相互作用により, 液体中でも二量体構造の寄与があり, 分子間力が大きくなります. この辺りは, わりと最近の論文で報告されています. U. Onthong, T. Megyes, I. Bako, T. Radnai, T. Grosz, K. Hermansson, M. Probst, Phys. Chem. Chem. Phys., 6, 2136 (2004). S. E. McLain, A. K. Soper, J. Chem. Phys. 124, 074502 (2006). そのため, DMSO やアセトンは分子量に比して大きな分子間力による高い沸点, 低い揮発性を持ちます.
分子間力というミクロな話が揮発性というマクロに影響しているというの, なかなか衝撃的. 分子間力のオーダーと振り切るべき束縛エネルギーというか, その辺のオーダーを私が把握できていなかったというのも大きな問題という感ある. この辺のオーダーを探ればもう少しピンと来る可能性はある.

この辺か.
分子間力 (ぶんしかんりょく, 英語:intermolecular force) は, 分子同士や高分子内の離れた部分の間に働く電磁気学的な力である. 力の強い順に並べると, 次のようになる 1.
  1. イオン間相互作用
  2. 水素結合
  3. 双極子相互作用
  4. ファンデルワールス力
これらの力はいずれも静電相互作用に基づく引力である. イオン間相互作用, 水素結合, 双極子相互作用は永続的な陽と陰との電気双極子により生じるが, ファンデルワールス力は電荷の誘導や量子力学的な揺らぎによって生じた一時的な電気双極子により生じる. 永続的な電荷により引き起こされる引力や斥力は古典的なクーロンの法則で示されるように距離の逆二乗と電荷の量により決定づけられる. 前 3 者の相互作用の違いはおもに関与する電荷量の違いであり, イオン間相互作用は, 整数量の電荷が関与するため最も強い. 水素結合は電荷の一部だけが関与するため, 1 ケタ弱い. 双極子相互作用はさらに小さな電荷によるため, さらに 1 ケタ弱い.
非常におおざっぱに捉えると, 力の大きさは以下のようになるだろう.
イオン間相互作用1000
水素結合100
双極子相互作用10
ロンドン分散力1
分子間の万有引力10-35 (参考)
よく分からない. 何かミクロレベルで正確にオーダー比較できるのデータどこかにないか.

追記

kitayamatakeshi さんから追加でコメントを頂いた. ここについたリプライでコメントが見られる.
@phasetr 私のツイートで「大雑把に言うと, 液体の分子が重いと揮発しにくくなります」と書きました. この時は分子の質量が重い方が揮発しにくいと思っていたのですが, あとから考えると, 原因は質量ではない気がしてきました. (続く)
@phasetr 現象論としては間違った表現ではないので訂正はしませんが, 知恵袋の方にある「分子が大きくなると分散力が大きくなる」という事の方が, 分子量が大きい方が一般的に揮発性が低い事の理由の説明としては適切だと思います. 失礼しました.
頼んだわけでもないのにわざわざ時間と労力を割いて色々教えてもらえるのでとても助かっている. 楽しい.

2013年6月10日月曜日

原子結合の変化が可視化できたらしいがやはり数学がいいという結論になった

「原子結合の変化」可視化に成功 とのこと. 画像がリンク先にあるので見に行ってもらいたいのだが, 確かに何か面白そう.
科学者たちはこれまで、分子の構造を推測することしかできなかった。 それが原子間力顕微鏡(AFM)を使うことで、 有機化合物を構成する炭素原子26個と水素原子14個をつなぐ原子結合のひとつひとつがはっきりと見えるようになった。 結合の長さは、数ミリメートルの1/1,000万だ。
原子 1 個 1 個の制御もできるようになっているはずだし, 分子の構造くらい見えるようになっていてもおかしくない, と思わないでもないのだが, 原子の制御をきちんとできるのは固体か, と思えば分子の構造を見るというのはまた違う話か, とも思う. しかしこれグラフェンだし, 今まで何が難しかったのだろう.

何だかんだで物理学科だったわりにはこういう話さっぱりだ. 特に実験の方の話, あまりよく分からない. 超クールな実験の話は聞いていて格好いいと思ったりはするが, なかなか触れる機会もない. 何かこう, お金をかけて一所懸命すごいのを作って, みたいな話よりも, 斬新なアイデアでスパっと現象を切り出すみたいなのが格好いいと思うのだが, そういう話, 最近はあるのだろうか, とかいうことも思う.

あとこの実験, 「想定外の物質が3種類」でどうのという話があるようだが, その辺は何が面白いという話なのだろう. 根本的にこの論文は何が面白い論文なのかよく分からない. 「論文は5月30日付けで、『Science』誌のサイトに公開されている」ということだがどこにあるのか分からない. あと論文自体は無料で読めるのだろうか.

実験業界の話, さっぱり分からなくて悲しみに包まれた. 実験, こう無駄に機材とか色々いるし, やはり理論というか数学はいいな, という結論にも達した. 物理などの理論だと結局自然と合わないといけないし, その辺どうにもならないが, 数学なら基本それ自体で正しいかどうかけりがつくし, とても気分がいい. 何かを確かめるのにも自然科学的な意味での実験はしなくてもいいし, 手際が悪い方の市民にはありがたい, というところで数学礼賛をして終わる.

2013年4月9日火曜日

かがく徒のつどいがあるのなら点群の話とかしたい


化学徒のつどいなるものをやりたいという動きがあるようだ. この辺. MM2P と少しやり取りして, 私が敢えて参加するなら点群の話とかすればいいのでは, 的な話をした.

ただ, 困るのは数学部分はよくてもその化学への応用部分がさっぱり, というところだ. その話をしないと抽象論でだだ滑りする. MM2P に聞いたところ, そもそも化学方面でもろくな本がないことが問題らしい. 既約表現なども出てくるようだが, その応用上の意味もろくに説明がないような, 惨憺たる状況のようだ. その辺を埋めるべく何とかしたいとは思うのだが, どうしよう.

とりあえず何か本を読んでみて, どんなところでどう応用するかは化学の人に聞いてみて, こちらで整理をかけていくという感じしかないだろうか.

やはりこう, あまり誰もやらないようなところを突っ込んでいく異常者のメンタリティでやっていきたい.