2013年4月19日金曜日

@教官陣 もう少し理工系教養の線型代数のイントロをきっちりやれ

線型代数で苦しむ工学徒を 1 人救ってきた. あとでも役に立ちそうだからまとめておきたい. きっかけはかわずさんの これ を見て, 線型代数で Twitter 検索したことにはじまる.
"要するに線形代数とは「連立一次方程式」についての学問なのである。"というのを見たのだけど、 数学知らないしそんなに興味もないような人が言ってたら「う~~~ん、まあ、そうですね」で済ませる程度には正しいと思うのだけど、 うううううううってなっている
そしてこのようなツイートを見つけた.
線形代数って将来何に使うんですか 目的わからんから全然やる気起きない
そしてこの辺 からやり取りがはじまる.
@puentu http://phasetr.blogspot.jp/2013/04/hilbert_9.html 例えば(線型の)微分方程式を解くときに使います. 電気回路で出てくるフーリエ級数も線型代数として理解できます. グーグルの検索アルゴリズムのページランクへの応用もありますhttp://www.nicovideo.jp/watch/sm7599426 
@drizzt1233 @puentu 正確には土木とかなのかもしれませんが,建築でも構造計算用の(大規模)数値計算で線型代数を使います. 数値計算でかなり線型代数を使うはずなので,数値計算やる人には必須教養という印象です. 私は物理への応用がメインなので,それ以外はあまり詳しくない 
!!線型代数とかで検索してプロデュースしまくるTwitter活用術というのを思いついた!! 
線型代数はありとあらゆる対象を殴るための道具である 
@phasetr ほう難しそう…機械系に進むとしても結構使うものです? 
@puentu シミュレーションや機械制御で微分方程式を数値的に解く(コンピュータでシミュレーションする)ことになるかと思いますが, そういうときに使うはずです. http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_deail/q1316803553 やはり大規模計算で出てくるようですね 
@phasetr 参考URLまでありがとうございます!納得できました 
@puentu 理論面でも連続体の力学(流体や弾性体)で大事な応力がテンソルとして出てくるのですが,これもやはり数学としては線型代数の範疇です.理論の独学はつらいでしょうから,専門課程の教官に数値計算あたりでどう使っているかを知るために参考書を紹介してもらってはどうでしょう 
@puentu 理論面でも連続体の力学(流体や弾性体)で大事な応力がテンソルとして出てくるのですが, これもやはり数学としては線型代数の範疇です. 理論の独学はつらいでしょうから,専門課程の教官に数値計算あたりでどう使っているかを知るために参考書を紹介してもらってはどうでしょう 
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_deail/q1316803553… (笑)が割と真剣に泣ける 
一人, 線型代数に苦しむ工学徒を救ってきた 
とりあえず理工系大学の教養の講義に限定しておくが, 微分積分はともかく, 各学科用に線型代数がどこでどう使うのかくらいは初回の講義でフォローしてあげることをもう少し真剣に考えた方がいい. あとそのくらい情報共有しろ @教官陣

言いたいことは上の引用の最後の部分に尽きるが, 単に物理や工学に迎合しろというのではない. むしろ数学としての線型代数, 線型空間論を全力でぶん回してほしいと思っているくらいだ. もちろん役に立つから, というのもあるがもっと強調したい理由がある. それは数学としての線型代数は数学科以外だと独習が難しいだろうからだ.

具体的な行列式の計算などは確かに直近で役に立つことで, 必要なことではあるが, むしろ必要だからこれは各専門で嫌でもやる. だが, 線型空間論は必修などの強制力がない限りなかなか出来るものではない. 一回, 何らかの形で触れておけば記憶にフックができる. 一生使わなければそれでいいが, 使うことがあったときに何もない状態から該当する数学を引っ張るのはかなりつらい. そこに対する救済策だ. だからこその必修であって教養の講義なのだと思っている.

あと, ここ で何とかしようとしているのは, この辺を補うためであって, 逆にいうなら個人的にはその辺に活路があるという感じもする. また色々考えよう.


追記

記述不足で kururu_goedel さんから突っ込みを頂いてしまった. この辺 や この辺 から辿れる. 当然のご指摘であり, 大変申し訳無い.
@phasetr 相転移Pさんはなかなか厳しいなぁ、今更だけど。 応用の一覧表とかあればそれなりにフォローできるけれども、一つ一つ調べていくのは時間的に辛いです。 それに、そういうテストにでないことって言ってもガンスルーされることが多い気が。 
@phasetr ガンスルーされた上で、既に触れたことを「こういうことを言って欲しかった」とか言われるのはなかなか悲しい。 まあ時期が来ないとわからないことってあるのでしかたないんですけど。 
@phasetr それと、「計算は各学科でやるから」は、多分そういう方針でやると他学科の人たちに怒られるだろうなぁ。 もし本当に計算練習は自分でやってねってつもりでやっていいなら随分と楽なんですけど。 
@kururu_goedel 中で一応きちんと書いたつもりですが、数学側での完全カバーは無理なのでその他も協力しろ、 というのと、教官側に押し付けるのも無理があるので、それ以外も何か考えろ、という話です。 そして自分も何かしようと 
@kururu_goedel 教官でもないのでアレな学生まで対応していられませんし、大勢へのアクションも難しいですが、 できる範囲でできることはします。 あとタイトルは色々考えて、品がなくて嫌だなと思いつつも強い感じの釣りっぽくしました。 これについては人任せにばかりする気はないですし 
@phasetr ああ、そこ完全に読み落としてました。 教官の情報交換が足りないのは確かでなんとかなって欲しいですね。 自分の学科での使われ方をちょっとでも紹介してくれるとかなり違うかと。 
@kururu_goedel 勘違いしていました。 別の記事かtwitterで言ったことを今回の記事にも書いたつもりで、ろくに書いていませんでした。 ただ、何にしろ数学の教官にだけ押し付けるのは無理に決まっているので、その辺は多少なりとも自分でやれることはするという話。 追記します
応用の一覧表はあまりにも辛いが, 物理と物理を一定以上基礎にしている工学についてはちょろちょろまとめていきたい. 上で書いたように, 数学の教官に任せるには無理がありすぎるので, できることはこちらでも随時やっていく.

線型代数と量子力学は Togetter のこれ とか Amazon のこれ などはまとめてある. そのうちまた統計学まわりでのまとめなどもしたいが, そのためには統計学を学び直す必要もありつらい.

時期が来ないと分からないことがスルーされる, というのは分かる. 今ちょうど, 大学 1 年に通じるかは不明だが, それでもやってみようと思って Hilbert 空間論のセミナーの内容を考えている. 私も講義で言われたことに全く気付かず, あとで独自に到達したことというのは多分たくさんある. 意識にすら登らないから全く覚えていないが, 私が受けてきた教育を思えば, その辺はきっちり伝えてくれていたはずだから.

計算はある程度はやらないとそもそも身につかないから, 数学の講義でも触れる必要はあるだろうが, 最後は学生自身が頑張るしかない部分がある. やはり各専門への接続を意識した計算を出す工夫は必要だとは思うが. 大規模な計算や数値シミュレーションの話自体は手計算できる範囲を越えるので講義やレポートで触れられるレベルではないが, ただ実際に将来使うことは伝える必要がある. 大体の学科では実験の処理で統計学を使うだろうし, そこでの固有値の話などはきちんとする必要はあろう.

学部 4 年から修士くらいで, 実際に数学で困っていることについてアンケート取ったりしてほしい. それを学科内で学部生に伝えるくらいのこと, 各学科でやってもいいのではないかと思う.

問題は色々ある. 私にも手助けできることはある.

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