2013年6月30日日曜日

先日の記事「背理法と対偶についてふと思ったことをつらつらと書いた」に頂いたコメントが面白かったので別途記事にもする方の市民

この間書いた 背理法と対偶についてふと思ったことをつらつらと書いた について このようなコメント を頂いた.
> あとあまり関係なく例の HP にある \(\sqrt{2}\) の無理性証明だが, あれ, 私にはすごく読みづらいのだが他の人はどう思っているのだろうか. 単に慣れないだけかもしれないのだが, \(\neq\) で式が繋がっていくのがすごく見づらくやりづらい. 
私もアレはアレだと思うのでナニしてみた (http://animaleconomicus.blog106.fc2.com/blog-entry-878.html). ソレもアレだという意見は歓迎する.
そちらにつけたコメント も一応再掲しておく.
証明自体は正しいと思うのですが, 気分的にまだすっきりしていなくて, ずっとそのところを考えていました. 
それはそれとして, 細かいところがいくつか気になります. >ある, 0 より大きい有理数 S があるとする. (仮定) これは仮定ではなく事実でしょう. 
>ある数が 0 より大きい有理数であるとき, その数は一意に素因数分解されて, もちろん言いたいことは分かりますが, 有理数に対して 素因数分解という言葉, 普通は使わないでしょう. 
単純に見慣れない証明だからなのか何なのか分かりませんが, 異様なくらい気分的にすっきりきません. 初等的な命題の初等的な証明でここまで腑に落ちないのがすごく面白いので もう少し考えてみます. コメントありがとうございました.
元のサイトの証明も引用しておこう.
\(\sqrt{2}\) は有理数ではないことを証明する. 
ある, 0 より大きい有理数 \(S\) があるとする. (仮定) 
ある数が 0 より大きい有理数であるとき, その数は一意に素因数分解されて, そのすべての指数は (0 を含み, 負の整数を含む) 整数である. (正しい) 
例 1) \(2/3 = 2^1 \cdot 3^{-1}\) 
例 2) \(4/9 = 2^2 \cdot 3^{-1}\)
\(S\) を $\sqrt{S} \times \sqrt{S} $ と表わす. すなわち, \(S = \sqrt{S} \times \sqrt{S}\) であり, \(\sqrt{S} = \sqrt{S}\) である. \(\sqrt{S}\) が有理数であるならば, \(\sqrt{S}\) は一意に素因数分解される. ゆえに, \(S\) を素因数分解した場合, おのおのの素数の指数が (0 を含めた) 偶数でなければ, \(\sqrt{S}\) は有理数にならない. (正しい) ここで, 2 を素因数分解すると, 2 の指数は 1 であって偶数ではない. (正しい) ゆえに, 2 は「"二つの同一の有理数"の積」では表わせない. ゆえに, \(\sqrt{S}\) は有理数ではない. 
これが提示しようとしたものである. Q.E.D. .
初等的な命題の初等的な証明に, 何故ここまで腑に落ちないものを感じるのか, それが面白い.

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