2014年6月4日水曜日

立川さんツイートメモとツイートから考えたもろもろ: 人間の直観なんて大したことはない

面白かったのでメモ.
次のあたりの立川さんのツイート.





場の理論の勉強をはじめて, いろいろな概念 (仮想粒子等) の物理的意味を悩んでいる学生さんの tweet を見るが,
そんな哲学的なことを悩むのは 30 年早いと言いたい.
アインシュタインやボーアは偉大だから, 哲学的な考察から物理を引き出せたが, 普通はそうはいかない. (続)


自分は第二のアインシュタインだ, ボーアだ,
と思うならそれも構わないが, 人間原理的に考えて, そんな確率はゼロでしょう.
だったら, まず, 計算を出来るようになるのが先決でしょう.
年を取って, テクニカルな部分で業界に寄与できなくなったと思ったら, 意味でも考えればいいのだ. と僕は思います.


二十世紀はじめの物理の大革命がそれら哲学的嗜好のある偉人によってなされたせいで,
今にいたるまで相対論, 量子論の教科書のはじめが哲学色が強すぎるのは害悪だと僕は思う.
古典力学はわかりやすいが量子力学はわかりにくいなんてナンセンス!
現時点のデータで未来が全部決まっていると思うなんて


量子力学とおなじぐらい日常生活の常識に反するでしょう.
古典力学だって全然わかりにくい.
古典力学の教科書も哲学色が濃いものが多かったなら,
トンデモさんも相対論と量子論だけを狙うのでなくて,
「ニュートン力学は間違っていた! 」とかいう本も沢山出ていた筈.


量子力学と相対論の教科書を, 古典力学の教科書みたいに単に事実を書くものに変えて,
一般向け解説でも, わかりにくいとか不思議だとか書かずに,
あたりまえだと書くようにすれば, トンデモさんは撲滅できると僕は思います


@hottaqu プロの研究者や教育者が仮想粒子を量子揺らぎだと教えていればそれも問題だと思いますが.
仮想粒子は理論を摂動論で扱うから出てくるだけで,
全ハミルトニアンの固有状態でみれば単に \(e^{itE}\) がかかるだけ,
計算上の手段に過ぎない仮想粒子を揺らぎだというのはナンセンスだ


少し話はずれるが, 古典論 (とりあえず相対論は除いておく) にも
結構面倒な部分はたくさんある.
アメリカのマンハッタンへの飛行機突入とそのあとの
物体の落下に関する異常者の言動があるが,
アレも非日常的なスケールの物理に対する
直観の効かなさに原因があるというのはよく言われている.


人類レベルで直観が磨き抜かれた専門家ですら
「きちんと調べないとわからない」と言って研究テーマにしていたわけで,
高層ビルレベルで既に人間の感覚は通じなくなる.

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