2013年10月6日日曜日

久保記念シンポジウムに参加し, 沙川さんの初観測に成功した

10/5 に久保記念シンポジウムに行ってきた. 前日にピカチュウさんに教えてもらったので, 急遽参加を決めた. 何せ若きスーパースターとして活躍していると評判の沙川さんのトークが聞けるのだ. 市民として滅多にない機会なので超楽しみということで参加した.

沙川さんトーク, 面白かった. 小林さん (と呼んでいいのかどうかアレだが) も話がうまくて面白かった. 実験の人の話を滅茶苦茶久し振りに聞いたが, そんなことできるのか, と思って単純に楽しかった. 自分の研究に役立つ方向では, 勝本さんの話, spin-boson モデルの話が出てきたのが大変に興味深い. 廣川先生が spin-boson の役割みたいなことを言っていたのを聞いたことがあるが, 実験の人が実際に spin-boson を使って実験の説明をしているのを聞いて, spin-boson 結構使えるのか, というのが少し感覚として分かった. spin-boson, 実際に最近結構数学的にもきちんと研究できるようになってきていて これ とか これ とかあったりする. 適当に検索して見つけただけなので, この論文が非常に良い結果とかいうわけではない. 私が知る範囲では, 数学的には廣川先生が一番熱心に研究していると思う. 興味がある向きは廣川先生の仕事から色々調べていくといい.

実験トークはよく分からないので, 沙川さんトークだけ記録しておく. 上田先生ともやっている, 情報熱力学周りの話だった. 当人は「あまりガチガチなことをするとまずいからと思ってゆるふわな内容にしてしまったが申し訳ない」みたいなことを言っていたが, 感覚の全くないところだったので, 逆に私にはゆるふわでちょうどよかった. 何をやっているのか雰囲気は把握した. 確かに面白い. エントロピー生成に関して, 2 つの不等号を繋げて全体として非負, という話をしていて, 同時に等号が成立するような実験系などあるのか気になったので質問してみたが, やはりまだよく分かっていない, ということだった. 系のエントロピー生成とメモリ側のエントロピー生成で等号成立条件が全く違うので, ということらしい. 隣にいた宮下先生から「それは物理としては期待できないでしょう」みたいなコメントを頂いた. しかし, 何かできたら面白そう. 実験的に実現できるかはともかく, とにかく理論的に何か言えたら面白いとは思う. 物理に関してはほぼ素人なので, ピント外れの考えかもしれないが, こう色々と想像をかきたててくれる. トーク後, 田崎さんに「大分話すのうまくなったけれども基本的な設定の部分についての説明が全然ないし云々」という突っ込みを受けていた.

ここ最近, Summer School 数理物理など楽しいイベントがたくさんで非常に楽しい. それはそうと, 沙川さんに「どちらの方でしょうか」と聞かれたときに「Twitter の相転移P です」と言ったらそれで通じたことは記録しておきたい.

0 件のコメント:

コメントを投稿