先日 Twitter でやり取りしたことをこちらにまとめておこう. この辺 から始まる.
有限体のなかに無限体が含まれるなんてのは無理なのかなあ
@HiroMessAround どういう定義を採用しているのか分かりませんが、 私の知っている定義からすると定義からあり得ません
@hiromessaround 元々どういう問題を考えていたのでしょうか。 むしろそちらをきちんと意識することが大事です
@phasetr 有限のもののなかに無限のものが包まれるようなことってあるのかなあと思ったもので・・・ 特に具体的に考えてたわけではないのですが。
@HiroMessAround HiroMessAroundさんの想定とは(大幅に)違うかもしれませんが 問題の立て方次第では類似(?)の問題が考えられます. 例えば, 有限部分体全体がいくつあるか, という問題です. 元の体が何かによりますが, 無限個ある場合はあります
@HiroMessAround 一般にある無限集合の有限部分集合がいくつあるか, という問題も立てられます. 有限生成の問題というのも考えられます. 有限集合から無限集合を適当な意味で復元できるか, という問題で, 有限次元線型空間は基底(有限個)から無限集合が復元できます
@HiroMessAround また逆に無限体が必ず有限体を含むか, という形の定式化も考えられます. 例えば有理数体には部分体が自分自身しかないことが証明できるので, 有限部分体を含まない無限体が存在することが分かります.
@HiroMessAround となると有限部分体を持つ無限体自体がそれ程当たり前の存在でもなくなるので, 元の問題に別の光が当たります. 何を意図してそう思ったのか私には分かりませんが, 非自明な問いも作れる話題に転換することはできるので色々考えると楽しいかもしれないということで
この辺, この間の Freudenthal の話を思い出した. 日々の経験の中から出てくる数学というか例を元に問題を作っていき, それを解くことで数学的な理解を深めていくという話の参考になるかと思い, ちょっと自分でもやってみたというところだ.
これを考えていて, 代数のことが全く分かっていないことがまたも明らかになったので思わず自らの理解に浅さに落涙した. 忘れる前にいくつかメモをしておきたい.
有限部分体を持つ (無限) 体の例
$F_p$ を含む体を適当に考えればいい. $F_p$ 係数の代数関数体とか?有限生成関係
ベクトル空間の基底とか何とか.加群だと色々面倒なことがあるということだけ知っている.群の生成元というラインもある.
有理数は部分体が自分自身しかないことの略証
部分体 $K$ が空でないとすれば $a \in K \setminus \{0\}$ がある. 体なので $1 = a / a \in K$ となる. ここから $\mathbb{Z} \in K$ が分かるので, $\mathbb{Q} \subset K$ になる.実数は有理数以外にも非自明な部分体を持つ
$\mathbb{Q}(\sqrt{2})$ とか. Galois 関係で山程作れる.<問題A>実数体Rの真部分体で、Rと体同型となるものは存在するや否や?
No proper subfield of $\mathbb{R}$ is isomorphic to $\mathbb{R}$.Suppose that $K$ is contained in $\mathbb{R}$ and $f : \mathbb{R} \to K$ is an isomorphism.As each positive number is a square in $\mathbb{R}$, the map $f$ is order preserving.Also $f$ is trivial on $\mathbb{Q}$.Hence $f$ is the identity map, and $K = \mathbb{R}$.
有理数体と実数体の間にそれらとは異なる群は無いと思うんですが、あるのでしょうか?教えてください。いいえ、とても、数え切れないほど、たくさんありますよ。Q(√2)もそうですし、まだまだ、たくさんあります。
(問題) (1) 有理整数環 Z の部分環の個数を求めよ。(2) 有理数体 Q の部分体の個数を求めよ。(3) 有理数体 Q の部分環の個数を求めよ。
(解答)(1) 1 個。(2) 1 個。(3) 無限個。
0 件のコメント:
コメントを投稿