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2014年7月7日月曜日

Paul 筋の情報: まどか☆マギカと $q$-超幾何

またも Paul 筋の情報だ.



Paul の視点, いつも感心する.

追記


Paul からコメントを頂いた.



今日のいい話認定とする.

2014年7月5日土曜日

田崎さんの記事: 【どうして飛行機は飛べるの?田崎晴明+真理子】

いきなり Paul が出てきたので爆笑した.

2014年4月25日金曜日

佐藤幹夫誕生日を記念した講演録: Paul 筋の情報

また Paul 筋の情報だ.



佐藤幹夫の誕生日だそうなので, 再掲 https://twitter.com/Paul\_Painleve/status/298847869534892032


ソリトンと無限次元グラスマン多様体なら http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kyodo/kokyuroku/contents/pdf/0439-05.pdf


概均質ベクトル空間なら, あゆみの英訳がオープンアクセス https://projecteuclid.org/euclid.nmj/1118782193
b-函数の前に a-函数があったんだよ!
決して, Bernstein の b じゃないからね!!


佐藤幹夫最終講義と, 最終講義の 2 ヶ月後の談話会
http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kyodo/kokyuroku/contents/pdf/0810-15.pdf
どこぞのアニメ監督のように「これが私の最後の講演です」とか言いつつ 20 年くらい頑張って欲しい.


Paul は本当にいつも役に立つ情報を提供してくれる.

2014年4月21日月曜日

【その昔, 佐藤幹夫とかいう人がおってな, 黒板に一文字スクリプト体で「 D 」とだけ書いて一時間しゃべり続けたんじゃ. . .】

また Paul 筋の情報だ.



板書もスライドもない「漫談型講演」が待たれる (待たれない)


@nolimbre その昔, 佐藤幹夫とかいう人がおってな, 黒板に一文字スクリプト体で「 D 」とだけ書いて一時間しゃべり続けたんじゃ. . .


@Paul_Painleve かっこいい……!!!!!


.@nolimbre よい子のみんな!
佐藤幹夫とライダーキックはまねをしちゃいけないよ!
どちらも, 特別な訓練をしないでやると危ないからね.


@Paul_Painleve @nolimbre もっと詳しくお願いします.


@fujiwaratks @nolimbre http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/83001 に,
当時の講演が再現されています.
どっかにテープがまだあるはずなので, 聞けるうちに電子化したほうがいいかも.
181 ページのスクリプトの D くらいで 1 時間くらいだったと記憶します.


@Paul_Painleve @nolimbre あっ! これ僕も読みました.
京都スクールの雰囲気が伝わってきて良かったです.
蛇足ですが, 河合先生と柏原正樹先生の最終講義を見に行きました.
僕も代数解析やりたいなぁって, 幼児がライダーキックやりたいって感じで思いました.


@fujiwaratks @nolimbre 私, マサキちゃんのは出張で行けなかったんで, 代りに? お酒を贈ったんです.
佐藤さんの講義は普段は 2~3 時間あって, 後半どんどんと数学が展開していきます.
ライダーキックはさすがに大変だから, 一緒に戦闘員でもやりましょう イーーー!


@Paul_Painleve @nolimbre 受けたかったなぁ….
佐藤幹夫先生の講義.
伝説化してますけど!


@fujiwaratks @nolimbre ご存じでしょうが, あとは 梅田亨記「佐藤幹夫講義録」数理解析レクチャーノート が,
講義の雰囲気をよく伝えたものになってますね.
上智の講究録は, 野海さんが数学的に整理された立派なものですが, 元の講義の雰囲気はさほど出てないと思います


@Paul_Painleve @nolimbre はい.
ただ修士のとき眺めただけで, 精読はしてないです.
KP 階層の話は「可積分系の応用数理」や「箱玉系の数理」で見ただけです.
修論の導入部も戸田格子からで KP は触れていません.
いつの日にかノート作りたいんですけど.

2014年2月1日土曜日

三角級数は魔界

あるオタクの放った一言から延々と tan (x) を書くはめになっている
@FMbunk すまない \(\tan x= \sin x / (1-(1-\cos x))\) だから初項 \(\sin x\) で公比 \((1- \cos x)\) の無限等比級数と思えばいい
@Junkyo_Sutaro 状況よくわかりませんが, 全ての x でその形でべき級数展開できるわけでもないので結構つらいのでは. あと関数項の級数なのできちんと考えないと結構取り扱い注意感あります
@phasetr 厳密にやろうというわけではなくとりあえず計算してみようと思っただけなので \(|x| < \pi < 2\) までで形式的に展開できればいいかなと. このやり方しか知らないというのもあるので. そこらへんは僕の説明が悪いです, すみません.
@Junkyo_Sutaro 少し話が違うのでアレですが, \(\sum {\cos kx}\) は超関数の意味で Dirac の \(\delta\) 関数に収束するとか三角級数は結構魔界なので気をつけて下さい. 元の話は今言った意味での三角級数ではないのでアレというところですけれども
@phasetr はい
三角級数, 要は Fourier だがかなりの佐藤超関数まで出てくる (出してこられる) かなりの魔界なので恐ろしい. あと上記の展開, きちんと調べていないのだが一様収束してくれるのだろうか. 各点収束している範囲では確かに問題ないだろうが, ベキ級数と思うのならそういうのが気になる.

2014年1月13日月曜日

代数解析と S-行列とか何とかと柏原-河合の Feynman 積分に関する PDF: Paul と kyon_math さんの対話から

Navier-Stokes 関係の話から kyon_math さんと Paul が何か話をしていたので.
しかも最近の問題や予想は 100 年以上長生きするものはほとんどない. リーマン予想は 160 年くらい, 双子素数やゴールドバッハ予想は 250 年くらいか. ヤコビアン予想はどうだろ? リーマン予想さんには, がんばって長生きしてほしいものですね.
@kyon_math https://www.jstage.jst.go.jp/article/sugaku1947/29/3/29\_3\_254/\_pdf なんて, 解けたらけっこうインパクトありますが, しばらく解けそうもないです.
@Paul_Painleve 確かにすごそう: 佐藤氏の夢みる方向で, すなわち, すべての量を古典解析的手法のみによって calcu1able なものにしよう, という方向で, S-行列の解析が完成したとすれば, それは人類の精神史において燦然と輝く金字塔となることは疑いないであろう.
@kyon_math あの頃は, 著者の二人も青臭い中二病にかかっていただけでしょう, ははは.
上記 PDF の話とはあまり関係ないが, 代数解析的に発散の困難とユニタリ非同値問題がどう捉えられるかというのは大分前から気になっていて, 代数解析を勉強しようと思った原動力になっている. 多変数関数論やらコホモロジーという障害があって全く勉強が進んでいないのだが. 最近, 「場の理論の超関数論」とか, 「場の理論の超関数論としての作用素環 (上の状態空間)」とか銘打って研究をしているが, 「場の理論の佐藤超関数」がどうなるのかというのが非常に気になっているので誰かやってほしい.

柏原-河合クラスの人間がもっと massless の方とかにも突っ込んできてほしい. あといいのか悪いのか分からないが, 相対論方面は対称性がかなり強く出てくるおかげで数学的に格好いい話も絡めやすいのだという感じがあるが, 非相対論方面だとなかなかそういう話がない感じもある. だからこそこの辺の人達がリードしてやってほしい感ある. 河合先生も, 1 次元の Schrodinger で WKB とかやってくれるのもいいのだが, 3 次元で Aharonov-Bohm とかもやってみてほしい. もっというなら場の理論に本格的に突っ込んできてほしい.

2013年11月1日金曜日

超準解析のプロである魔法少女に超準解析で超関数がどうなるかについて聞いてみた

超準解析のプロである魔法少女とのやりとりを記録していきたい.
大学入ってから運動量は酷使するものの力積使ったことないのだがアレはいったい何だったのだろう
@phasetr デルタ関数の近似ということにしておこう
@functional_yy ふと思ったのですが超準解析でδ関数はどういう扱いになるのでしょうか. 超準解析的には普通の関数と思えるのか的なアレです
@phasetr この辺り詳しくはないのでよく知りませんが, 例えば幅無限小高さ無限大で掛け合わすと 1 のパルスを考えれば望みの性質は得らます. http://planetmath.org/constructionofdiracdeltafunction
場の量子論で赤外発散という現象があるが, その数学的解決には「場の量子論版の超関数」が必要だと思っている. 作用素環上の状態の空間でとりあえず定義はできるのだが, それを確率論 (経路積分) でいうとどうなるか, 最近は特に表現論的にもう少し突っ込むとどうなるかというあたりをスピン-ボソンモデルで計算している. 代数解析的なアプローチではどうなるかというのは考えていたが, 超準解析的にどう見えるか考えてもいいかもしれない

2013年10月28日月曜日

『古都がはぐくむ現代数学 京大数理研につどう人びと』なる本が出版されるらしいので出たら買う

『古都がはぐくむ現代数学 京大数理研につどう人びと』なる本が出版されるらしい.
「超函数の理論, abc 予想, ……京都の数学研究所を舞台に, 日本の数学者たちが新たな数学を生み出す現場を生き生きと描く」 →内村直之『古都がはぐくむ現代数学 京大数理研につどう人びと』日本評論社http://www.hanmoto.com/jpokinkan/bd/9784535787445.html
何これ. 超ほしい. 出たら買う. まだ買っていなが, IHES のもほしい. アレ, 確か Frohlich がいるのだ.

2013年6月7日金曜日

kyon_math さんと Paul_Painleve さんによる『佐藤幹夫の数学』周辺の話を個人的に記録していきたい

この間も『佐藤幹夫の数学』について思ったことをつらつらと書いたが, kyon_math さんも呟いていた.


数学者の話, とても好きなので読んでいて楽しいのでメモとして残しておこう. この辺 からはじまる.
冗談はさておき「佐藤幹夫の数学」のインタビュー読んでるとD加群がどのようにして考えられたのか、 というか、どのようにして最初から佐藤先生の心の中にあったのかがわかります。 http://bit.ly/14hXl3N 
あれは考えたんじゃないよね。始めから頭の中にあったんだよね。そういうもん。 
リンク張り間違った:冗談はさておき「佐藤幹夫の数学」のインタビュー読んでるとD加群がどのようにして考えられたのか、というか、 どのようにして最初から佐藤先生の心の中にあったのかがわかります。 http://bit.ly/18FYN4a 
そんな失礼なこと書いたかなぁ。 覚えてない。 物理は「現実」宇宙を相手にしてるだけで、不完全なんて畏れ多い。数学には不完全性定理がありますが… #そりゃチガウ RT @ayafuruta: …数学の人は勿論「数学が先」で,物理はその不完全な解釈の1つ。 
ある意味で物理の人の方が過激ですよね。 数学者がせっかく論理で攻めてるのに、「現実がこうなんだから、こうなるはずだ〜〜!!!!」とか言って突撃して、 しかもそれが正しいんだから参っちゃう。 
その意味でも数学者は確固たる「現実」を築く必要がありますよね。 負けてられないので。 まぁとりあえずアデリックな宇宙から行くのかな。 
@Paul_Painleve ああ、いやいや、超関数じゃなくてD加群の方。 方程式を解こうとしないで、ほんとうに方程式だけを正直に考える。 解はその後に勝手についてくる。 
@Paul_Painleve 超関数にしても「どういう具合に定式化するべきか」で悩んでコホモロジーで行けると思ったんじゃないんですかね? 超関数は在って、それを記述する言語を求めた、と思えませんか? 
木村「だけど,何で双対を考えるんですか?」 佐藤「だからさ,説明するからね.何べんでも,今日わからなかったら,また次に説明 するからね.僕はいつもだいたいくどいって言われるくらいだから,ね. そんな話は前に聞いているっていうことをよく言われるよ.」 で笑撃の(続 
木村「僕にはちょうどいいです」 佐藤「それは,ちょうどいいや,君には説明しやすい.(笑)」 http://bit.ly/18FYN4a 大野さんの書評よりとらせていただきました→ http://bit.ly/17IXh4n 
この師弟の対話、なんど読んでもほのぼのとしてていいな。好きです。 木村さん、突っ込みといい、同時に演じるボケといい、深い味わいだしてる。関東人にしておくのもったいない。
あと Paul_Painleve さんとのやりとりメモ:まずは ここから のやつ.
この師弟の対話、なんど読んでもほのぼのとしてていいな。好きです。 木村さん、突っ込みといい、同時に演じるボケといい、深い味わいだしてる。関東人にしておくのもったいない。 
@kyon_math 本には書いてないと思いますが、その前に、 S「だから神保君」K「僕は木村です」S「なかなか人の名前を憶えられなくて」が、実はついているのですよ
そして これ.
あれは考えたんじゃないよね。始めから頭の中にあったんだよね。そういうもん。 
@kyon_math 一高時代に、岩波講座の竹田清「不変式論」の文献にあったヒルベルトのsyzygyの論文 (たぶんhttp://www.digizeitschriften.de/dms/img/?PPN=PPN235181684_0036&DMDID=dmdlog45 )を読まれて、 「これが数学というものか」と思われたそうですから、始めからじゃなくてその後だとは思います。 
@Paul_Painleve ああ、いやいや、超関数じゃなくてD加群の方。 方程式を解こうとしないで、ほんとうに方程式だけを正直に考える。解はその後に勝手についてくる。 
@Paul_Painleve 超関数にしても「どういう具合に定式化するべきか」で悩んでコホモロジーで行けると思ったんじゃないんですかね? 超関数は在って、それを記述する言語を求めた、と思えませんか? 
@kyon_math その種のintrinsicな視点は、おそらくsyzygyやワイルのClassical group辺りがベースだとは予想してます。 昔から講演でよく紹介されるTschirnhaus変換とか何で勉強したのか、私にはわかりません。 
@kyon_math それはそうだと思います。一変数はすぐできたけど、多変数にするのに夏休み全部かかったそうですから。 Cartan-Eilenbergが出たばかりで、局所コホモロジーもまだなく、それを \(C^n\) の中の \(R^n\) に適用するのに道具を自分で作らないといけなかった。

2013年4月29日月曜日

Wikipedia としては超関数と超函数は別物らしい


Wikipedia で実にファンキーな項目があることをゆいしさんの この呟きで 知った.
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%85%E9%96%A2%E6%95%B0 超関数 - Wikipediahttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%85%E5%87%BD%E6%95%B0 超函数 - Wikipedia
前者は知っている人も多いだろう, Schwartz の超関数の話だ. 後者では佐藤超関数ともまた少し違うようで, むしろ超関数に環構造を持たせようという動機からの超関数論が展開されていた. 全く知らないのだが, ロシアとかその辺の人達だろうか. Colombeau による定式化については, 東大の片岡先生の, 自分の研究室を志望する学生に向けたメッセージのところで名前を見かけたことがあったので, 名前だけは知っていたが, もちろんそれ以上は何も知らない.
Schwartz の超関数の定式化だと, 確かに一般に積が定義できない. これはもちろん知っていたが, 逆に環にしたいというモチベーションでの定式化というのは言われてみればそうだが, とても面白い着眼点だった. 佐藤超関数の「自然さ」を求めた定式化とも, 少なくとも意識の上では違うのだろう. 世界は広い.

2013年2月23日土曜日

動画紹介:千早誕生祭[貧乳はステータスだ!希少価値だ!]の数学的解釈について


以前作った動画の感想を呟いて下さった方がいたので, アピールを兼ねてその反応を紹介したい. 動画名は「千早誕生祭[貧乳はステータスだ!希少価値だ!]の数学的解釈について」で, 動画は これ と これ と これ だ.

タイトルと内容の一部がアレなので大半の女性には極めて受けが悪いだろうが, アイドルマスターで作っている時点で視聴者を絞り込んでいるわけで, 男性に視聴者層を絞り込む代わりにたくさんの男性に見てもらおうと思い, この内容, タイトルで作った.

とりあえず感想とその後の極めてハートフルないくつかのやり取りをここにもまとめておこう.

該当ツイートは これ と これ と これ と これ と これ と これ と これ だ.
ふとニコニコ動画で彼の動画を探してみようと思い立ち検索してみたら『微分ヤクザ』というタグがついていて怖い。 
怖すぎる動画を見終えた。 貧乳教の私は美香さん複素多様体説に感動したが『実連続函数は整函数で一様に近似できる 1D T.Carleman 1927, d≧2 A.Sakai 1982』を 思い出して絶望している。 
自分の昔の専攻がまさか貧乳教の悦びを砕くとは思ってもみなかった。 
どんな巨乳も少し熱方程式の時間変化を加えれば貧乳と同じクラスに入れるのかと思うと落涙するばかりである。
実際にやりとりをした部分は以下の通り.
@phasetr 斬新さに腹抱えて大笑いはしたのは事実ですが、嘲笑はしてません。 気を悪くさせた事を謝罪します。 申し訳ありません。 
@yan_tyabouzu こちらこそすみません。 普段嘲笑という言葉を「暖かく見守る」くらいの意味で使っていて、今回もそういう使い方です。 むしろ喜んで頂けたようで何よりです。 そういうリアクションをしてもらうためにあれを作ったので 
@phasetr とても楽しく見させて貰いました。 何故これほどの函数論の理解をこの方法で表現したのかと考えたら笑いが止まらず、 昔の専攻が函数論だった事もありネタに勝手に乗りました。 調子に乗り過ぎたかとびくびくしてたところです。 寛大さに感謝します。 
@yan_tyabouzu あと近似定理の話ですが、あくまでexactだからこそ尊いので精度の良い近似はあくまでまがいものというスタンスです。 動画でも言いましたが、解析関数では触れられない広い世界を生きる連続関数にもそれ自体の深い意味があると思っていますので、そこは死守したい 
@phasetr なるほど。道理ですね。 私は『稠密な部分空間で十分』の堕落にはまっていたようです。 精進します。 
どうでもいいのだが, 上記の「美香さん」は「千早」だろうか. それとも「美香さんの複素多様体説」だろうか. 何はともあれ, 春香さんと美希の共同研究なので, 春香と美希が交じった説がある.
まずは動画自体の解説をしておこう. 3 つ合わせて 50 分近くと結構長いので視聴時は十分注意されたい. 第 1 部では講演の常道として研究のモチベーションの話から入る. 数学的には微分の復習から入り関数論への接続で終わる. 第 2 部は 1 変数関数論ショートコースであり, 貧乳と複素多様体の類似について議論がなされる. ちなみに動画投稿直後, 第 1 部から第 2 部で視聴者が 9 割減っていた (今も大体そのくらいだが). タイトルホイホイの意味を知る冬だった. 第 3 部は今回の研究としてはおまけの部分で, 資金的に研究を支えた伊織への感謝を込めた内容になっている. 数学的には多変数関数論で, 岡潔の業績に深く関わる正則領域の議論の魔解釈について論じている.

ここで少し (分かる範囲で) コメント, やり取りについて補足をしておこう.
怖すぎる動画を見終えた。 貧乳教の私は美香さん複素多様体説に感動したが『実連続函数は整函数で一様に近似できる 1D T.Carleman 1927, d≧2 A.Sakai 1982』を 思い出して絶望している。 
自分の昔の専攻がまさか貧乳教の悦びを砕くとは思ってもみなかった。 
どんな巨乳も少し熱方程式の時間変化を加えれば貧乳と同じクラスに入れるのかと思うと落涙するばかりである。
この定理は知らなかったのだが, ものすごく大きく言えば類似の定理として「任意の連続関数は多項式はいくらでも精度良く近似できる」という, Weierstrass の多項式近似定理というのがある. 証明はいくつかあるのだが, 例えば伊藤清三『ルベーグ積分入門』に熱核を使った証明が書いてある.


また, Stone-Weierstrass の定理という抽象版もある. 関数環, または作用素環の文脈での証明がある. 関数環的な証明は吉田耕作『Functional Analysis』に, 作用素環的な証明は Kadison-Ringrose の『Fundamentals of the Theory of Operator Algebras』に書いてある.

  
熱方程式の時間変化云々という記述があるので, 『ルベーグ積分入門』の熱核を使った証明のように, 適当に熱核と畳み込みを考えるとか何とかするのだろうと勝手に思っている. 詳細については yantyabouzu さんに問い合わされたい.
@phasetr とても楽しく見させて貰いました。 何故これほどの函数論の理解をこの方法で表現したのかと考えたら笑いが止まらず、 昔の専攻が函数論だった事もありネタに勝手に乗りました。 調子に乗り過ぎたかとびくびくしてたところです。 寛大さに感謝します。 
1 変数もいまだに解析接続や Riemann 面を理解できていないし, 特に多変数の方はほとんど勉強すらしていないので, 何か申し訳ない気分になった. 
@yan_tyabouzu あと近似定理の話ですが、 あくまでexactだからこそ尊いので精度の良い近似はあくまでまがいものというスタンスです。 動画でも言いましたが、解析関数では触れられない広い世界を生きる連続関数にもそれ自体の深い意味があると思っていますので、 そこは死守したい 
@phasetr なるほど。道理ですね。 私は『稠密な部分空間で十分』の堕落にはまっていたようです。精進します。
この辺は言葉通りだ. 動画でも言っているが, 連続関数の世界, 可微分関数の世界, 解析関数の世界それぞれに味があり, 意味があるので全てに遠く思いを馳せたい.

最後に私の (多変数) 関数論との関係を書いておこう. 1 変数については, 物理学科で嫌でもやるのでそれはそれ. 全くの別件だが近々これについて東大でのイジングゼミで復習的にやった内容を Amazon で DVD にして販売する予定だ. 今まで通りニコニコや YouTube での無料配布の方がいいのではないだろうかとは今でも思っているが, Amazon の流通に載せて広めること, リーチできる範囲を増やすことを第一の目的としている. またアイマスのようにマニア向けのものとしての内容はそれはそれでいいのだが, やはり一般に何かしたいと思うと著作権的なアレもある. そこをうまく回避すべく自録りの DVD にしよう的なアレもある. 超話が脱線したが, 1 変数については物理学科必修というところ. 多変数について, 一番最初はやはり岡先生の話を聞いたときだ. 学部 2 年の頃かと思うが, 志賀浩二『複素数 30 講』の記述だ. この中で多変数関数論についての岡潔の業績についての小話があって, そんな凄い人がいたのか, と感心した記憶がある. 結局ろくに勉強できていないのだが, 多変数関数論への興味はこの時に湧いた.


その後, 学部 4 年になって修士課程で何をどうするか考え, 色々勉強なり調査なりしていたときに第 2 の出会いが出てくる. 場の量子論か量子統計をやろうとは思っていたのだが, とりあえず基本だろうと思って, (今ではほぼ廃れている) 公理的場の量子論の勉強をしていた. これは主力兵器が関数解析と多変数関数論になる. 他にも色々あるのだが, Edge of the wedge theorem (楔の刃の定理) という多変数関数論の定理があり, これが基本的な道具なので, 勉強しないといけないな, ということで少し勉強してみようとした. 実際には Streater-Wightman の『Pct, Spin and Statistics, and All That (Landmarks in Physics)』でまとめて出てきたのだが.


別件だが楔の刃の定理など, 格好いい名前の定理はそれだけで勉強する意欲をそそることは強く主張しておきたい.

あと上記の本は死ぬ程難しかったので誰にもお勧めしない. 私を遥かに越えるレベルで数学ができるなら問題ないだろうが, そもそもこんなイレギュラーな本は数学の人は読まないだろうし, 物理の人だって, わざわざ PCT やスピン-統計定理の厳密な証明など読まないだろう. 基本的に物理の人間として数理物理を志してしまった異常者だけが読む本だ. 少なくとも昔の人はこの本で勉強していたようだし, この本が読みこなせるとか想像を絶する. 時々「本書を読む上で予備知識は必要ない. 最低限の数学力があればいい」とかいう記述があって, そんなわけあるか, という突っ込みまでセットで言われることがある. この本では関数解析の予備知識は確かにいるが, おそらくそれ以外の予備知識は本当に仮定されていない. 本当に気でも狂ったかのように数学力に満ち溢れた物理の人間が読んでいたのだろうし, 実際にそういう人間が私の分野での重鎮として今も君臨しているので戦慄する. 一昔前の構成的場の量子論や厳密統計力学の本はふざけているのかと思う程読むのがつらいのだが, 昔の人はアレを読みこなせたのだろうし, そうした観点からすると「最近は学生の力が落ちた」と言われるのもむべなるかな感ある. どれくらいつらいかを具体的にいうと, 例えば Reed-Simon の本で証明が半ページくらいで終わっている定理が, 新井先生の本では 4 ページくらい使っていることがある. 新井先生の本が丁寧すぎるという話もあるが, 何にしても Reed-Simon はつらい. 私の分野では論文で引用される標準的な本 (多分代数幾何での Hartshorne みたいな感じ) なので実につらい.

折角なので Twitter でこういう感じの物理の人を挙げておくと, 大栗さんや村山さんがおそらくそういう感じ. 確か桂先生だったと思うが「大栗さんも村山さんも数学むちゃくちゃできる」と言っていた. 一流の数学者にこう言わせるとかリアルに戦慄する.

話を元に戻そう. 公理的場の量子論で edge of the wedge がある, というところだったが, 面倒なので適当に済ますけれども, これは解析関数の解析接続に関する定理だ. 詳細はWikipedia 先生にぶん投げておくが, 見てもらうと分かるように物理の人間が発見し証明した定理だ. 公理的場の量子論に限らないが, 物理的に意味がある特殊な状況に特化した定理というのが時々でてくる. Streater-Wightman の本などを参照してほしいが, 公理的場の量子論だと他には JLD domain の話などもある. ちなみにこの定理は量子統計でも出てくる. ハミルトニアンの摂動に対する安定性の議論をするところで使ったりする. 簡単にいうと, 物理的に言って (有限温度, 特に高温では) 少しゴミが入ったくらいで平衡状態が大きく変わることはないだろうと思える. 数学としては, ゴミを本来のハミルトニアンに対する (小さな) 摂動だと思って, その摂動論がうまいこと作れるかという話になる. ここでガチャガチャやっていると楔の刃の定理が出てくる. 折角なのでこれも言っておくと, ここでの議論での基本的な道具は何よりもまず冨田-竹崎理論だ. 「竹崎」は当然, 先日「数学まなびはじめ」の書評で言及した竹崎先生.

歴史的なところはあまり知らないのだが, 少なくとも関連する議論の中で RIMS にいた荒木先生の功績も大きいと聞いている. 荒木先生は直接話をしたことが 1-2 度はあるが, 竹崎先生ほど面白い話は紹介できない. 荒木先生がよくいうらしいジョークとして「物理学者は証明がたくさんないと理論 (?) を信頼しないが, 数学者はもちろん証明 1 つで十分」というものがある. 分かる人には分かるジョークなので良い子は身近な数学者か物理学者に聞いてみよう.

あとこんな話も聞いたことがある. 学者はその専攻した学問と結婚しているので, 伴侶はその辺覚悟しておかないと色々とアレ, という話がある. 荒木先生の奥様が正にそうなようで, 旦那が研究ばかりしているのでその穴埋め的なアレで, 作用素環の若手で結婚していない人を見つけるとお見合いを持ちかけにいくと聞いた. これはどこまで本当なのかは確認していないため良く分からないので, 取り扱いには注意されたい.

あと楔の刃の定理は代数解析でも理解できるらしい. まだそこまで勉強できていないのだが, ほぼ自明なレベルでクリアな理解ができると聞いた. 例えば森本光生『佐藤超関数入門』の最終章で 1 節割かれている.


代数解析に興味を持った理由の 1 つでもある.

もう楔の刃の定理の話はいいか, という気分になったので別の話をしたい. 全然別の話だが, 多変数関数論の話として, 深谷先生の集中講義がある. 深谷先生が近くの大学で集中講義をするというので, 専門が全く違うにも関わらず聞きにいったことがある. 分かったのは整係数のホモロジーが出てきた, とかそのくらいのどうしようもないアレだが, 講義中「これは上空移行の原理で示せます」という発言があった. 上空移行の原理は岡潔が発見した原理だ. 本が家にあるのだから調べればいいのだが, 面倒なのでさぼって記憶で書くと, 上空移行の原理は正則性を調べるべき問題を次元を上げることで連続性の問題に帰着させる手法だったと思う. 正則な世界でやった方が縛りがきつくなるので逆に考えやすくなることもあるので, (勉強していないだけだが) どういうことなのかいまだに分からないが, とにかく名前が異常なくらい格好いいので見たその瞬間に (名前を) 覚えた定理だ.

何の話かもはや分からなくなってきているが, 疲れたので今回はここで終わろう.

2013年2月6日水曜日

書評:佐藤幹夫の数学


自己紹介のところにも書いているように,最近代数解析を勉強している. その一環として,今回奮発して「佐藤幹夫の数学」を買って読んだ.


ちなみに概要をさらっと頭に入れようと思い,ぱらぱらと眺めている文献は 佐藤幹夫自身による Theory of Hyperfunctions, ITheory of Hyperfunctions, IIと小松彦三郎による佐藤超函数論入門 だ. あと楔の刃の定理の代数解析的な見方に興味があったので「佐藤超関数入門」を買ったのだが 「代数解析学の基礎」にすれば良かったかとやや後悔している.

  
内容を大雑把に言うと, 正に部別の通りで, 佐藤幹夫の半生を語る第 1 部, 佐藤幹夫の数学を語る第 2 部, 他者が語る佐藤幹夫の数学の第 3 部に別れる.

第 2-3 部は佐藤-Tate 予想で有名で数論や概均質ベクトル空間の話もあるが, やはりメインは代数解析の話だ. 私が興味があるのが代数解析なので, そこに集中して話をしたい. 興味があるのは佐藤超関数の定義それ自体だったのだが, それ以外にも「本地垂迹」として 解説がある微分方程式の表現論的考察が面白かった. 私自身の興味があるところは後で書くとして, 本の内容についてもう少し詳しく触れたい.

本を読んでいて, 佐藤幹夫は究極的には関数が好きなのだろうという印象を受けた. どういうことかというと, 超関数自体が関数として自然な形で導入したいという強烈なモチベーションがあること, さらに特殊関数の特徴付けで有名なように, 微分方程式は関数の特徴付けとして重要視している, という感じだった. D 加群の話にしても解を自然に特徴付けるための手法という感じの説明がされていたという印象がある.





D
 加群に関連した話として本地垂迹が出ていたのだが, これが面白かった. 微分作用素の表現論といった趣がある. 表現論への応用があるし, 実際そうなのだろう. まだあまり良く分かっていないのだが. 私の研究では作用素環の表現論が決定的に重要だし, それが元で表現論も好きなのでなかなか楽しい.

また Schwartz の超関数 (distribution) だと「微分のことも積分でやろう」という感じだったので, 佐藤超関数でも同じ感じだと勝手に思っていたのだが, どうやら違うらしい. 該当箇所が見つけられないのだが「昔は微分が簡単で積分が簡単だと言っていたが, Lebesgue 積分以降は 積分は簡単だが微分は難しいとなっていておかしい」みたいな一文があった. 佐藤超関数の文脈で超関数の積分があるが, これは超関数微分方程式を考えて, その解を不定積分と呼んでいる. 興味がある向きは Theory of Hyperfunctions, I の P148 を見てほしい. 正則な関数だと Cauchy の積分定理なり Morela の定理なりで微分可能性と積分可能性が大体同じ感じになる. これもどこに書いてあったか見つけられないのだが, それを上手く使えば (実関数の?) 積分可能性がどうの, というあたりの事情も簡単になるしその方が嬉しい, という記述があったはずだ.

Diagram chasing による議論を見ていて面白かったので, ホモロジー代数の動画を作ると楽しいのでは, と思ったのでその兼ね合いから (ホモロジー) 代数を勉強したくなり, それで改めて勉強していて, 自分は結構代数が好きだということが分かりつつある. それでホモロジー代数の応用としてやはり解析方面から何かあるとより楽しくなりそうなので 代数解析, と単純に思ったということもあるが, もう一つ目的がある.

研究の方で場の量子論での超関数という大テーマがあるのだが, 関数解析的というか, distribution 方面からの超関数という方向で作用素環とその表現論を使った処理をしている. これを確率論 (経路積分) を使って見てみるというのは標準的な別アプローチでそちらも検討しているが, 一方で代数解析的なアプローチは全くないのが現状だ. Curved spacetime 上での相対論的場の量子論でスペクトル条件の代替に超局所解析を使うという議論があり, 代数解析的な話があるので, 非相対論の方でも何か使えないかと思って, そこを少し調べてみたいというのがある. 今のところその方向では話を持ち上げづらそうな感じだが, プロの研究者というわけでもないし のんびりやろうと思っている.

ちなみに作用素環による「場の量子論での超関数」というのは汎関数を上手く使った収束の議論を指している. 手法自体は構成的場の量子論で確立しているが, これを「超関数」と呼んでいる人はみかけない. 何をやっているか分野外の人に伝えるのに便利だから作った, 私独自の呼び方なので, 他の人にいっても通じないので注意されたい.

別件だが, 代数解析は代数的な, 等号の話というか厳密解というか, そんな感じの話が得意なようなので, それを使ってハミルトニアンの固有値の詳細な解析とかできたら嬉しいのだが, そのへんはどうだろうか, とも思っている. 物質の安定性での基底エネルギーの評価だとかに使いたい. 一応, Schrodinger については河合先生の特異摂動の研究があるので全く関係ないということもないはずではある. ただ, 物質の安定性で出てくるハミルトニアンは Coulomb ポテンシャルが出てきて, これが有理型ですらないので, 使うのは難しいのだろうかとも思う.

私の興味ある部分に使える数学は, 微分作用素の解析学としては作用素論が, ある程度代数らしい話があるとすればむしろ作用素環になりそうだ. 研究の方でも何か面白い展開あれば嬉しい, と思いつつ代数解析を学んでいる.

    
Date: 2013-02-01 09:47:49 JST