3/16-17 の 関西すうがく徒のつどい の第3回に参加してきた. 関西のつどいには初参加だが, 折角なので講演の方もしようということで講演もしてきた. つどいの Togetter はこれが一日目 でこれが二日目 だ.
Twitter 上でのやりとりだけで会ったことがない人にも会ってきて, 非常に楽しく, その辺の記憶もあるが個人情報的なアレもあろうから講演の方の感想だけまとめておく.
今回は一日目の分の感想を書いておく. 聞いた講演, 基本的に全て面白かったのでその辺もうまく調節されているイベントだった.
私が聞いた講演は次の通り.
- 講演者:みややわぎょー(@nolimbre) Title:「数論幾何への誘い」
- (自分のトーク)講演者:市民(相転移 P)(@phasetr) Title:「色々な反例を作って遊ぼう」
- 講演者:横田真秀(@ark184) Title:「人はどうして協力するのか?」
- 講演者:宇宙賢者(@the_TQFT) Title:「古典的ミラー対称性入門」
- 講演者:田尻翔平 Title:「meager set や null set を知ろう」
数論的コホモロジーだが, 「何となくこんなのがあったらいいな」というのを実際に作ってしまう Grothendieck やばい, という話も盛り上がった.
「予定通りの話はできないという」予定通りの話だったようで,
次は自分のトーク, 「色々な反例を作って遊ぼう」だ. 1-2 年と非専門家を対象として反例の作り方やその背景について説明した. 学生としてとりあえずは卒論, 修論, D 論を目指す必要があるが, そこでは自分で問題を作ってそれを解かねばならなくなる. それを今から少しずつやっていってほしいが, まずは手始めに問題作成として反例を作ってみてはどうか, という話だ. 下記の本にある例をいくつか紹介し, さらに背景説明をつけ足した講演をした.
何人か来ていることは分かっている高校生にも分かるようにと思ったのだが, ある程度目的は達成したようだ. 非数学の人にも感想を聞きたかったが, 聞きそびれたので私の話を聞いた人は感想を Twitter なりなんなりで伝えにくるように. あとで動画にするのでその参考にする.
また, 2 日目の昼にみややさんに 4 番目の例について
横田さんの話は素人向けにふんわりうまいことまとまっていた. 具体例に沿った話だったのも良かったのだろう. ただ一番印象的だったのは程良いジョークとやわらかな関西弁による語り口だ. アレはそう簡単に真似できるものではない. 講演側として何をどうやって取り込んでいこうかずっと考えている. 結局それが一番参考になったところと言える. 気楽に聞けて程良く息抜きもできる, よい講演だった.
みややさん同様, 宇宙賢者の「古典的ミラー対称性入門」は数学科の人間向けではあるが, 初学者への配慮に満ちたよい講演だった. 当人は「ゆとり向けトーク」と言っていたが,
1 日目最後は田尻さんの「meager set や null set を知ろう」だった. 両方とも知ってはいる話だが, そこまで突っ込んでやったことはなかったので復習にもなった. meager と null の双対性, かなりやばいのでは感ある. 講演後, ゼルプスト殿下が田尻さんに問題を出していたのもメモっておいた.
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