2013年7月31日水曜日

悲しみの数学公式集

Paul_Painleve さんのツイート をこう色々と引用する. 最近こういうのが多い気がするが, 面白いし記録しておかないとあとで引き出せないから.
院生から数学公式集について聞かれた. 「今は何を使っている? 」「・・・」「まさか岩波か? 」 「ええ, あれの 3 巻を」「ど素人め! 」「 (絶対そう言われると思った) でも, あれ軽いしぃ」というやり取りは, どう思い直してもマスハラだが, 特殊函数を専門にしてる学生なんだから反省はしない. 
プロ向きの数学公式集なら, 何はなくても Erdelyi, Higher Transcendental Functions の 3 巻本. 今はhttp://en.wikipedia.org/wiki/Bateman\_Manuscript\_Project から pdf がダウンロードできる. 古典解析やるなら必須でしょう. 
やや応用向きなら, Abramowitz-Stegun が定番で, 合衆国政府印刷局が出していたこともあり, コピーは自由である.http://www.cs.bham.ac.uk/~aps/research/projects/as/book.php 今では NIST Digital Library に進化: http://dlmf.nist.gov 
正直, Bateman Manuscript3 冊を持っていて, http://dlmf.nist.gov/ をブックマークしてて, それでも足りないという専門家は, もう特殊函数ヲタクくらいである. しかし, そんなヲタク心をくすぐるのが例によってロシア人である (続く) 
@dif_engine ペーパーバックなので, 殴っても案外大したことは・・・ 
@aleo724 元々出版局が出した理由も, 公式集を安く刷って全米の科学の発展に貢献したいというものでした. 今の日本政府にも見習ってもらいたいのです, 無理だろうけど (笑). 詳しい説明は http://www.cs.bham.ac.uk/~aps/research/projects/as/project.php 
ロシア語公式集と言えば, 大槻プラズマ教授が翻訳した丸善・数学大公式集. その後, 室谷義昭・翻訳, 大槻義彦・監修「新数学公式集」もあるが, いちおう別物である. 前者は Ryzhik-Gradshteyn http://www.amazon.co.jp/dp/0123736374 の古い版の翻訳と思われる.
室谷訳のほうは, Prudnikov-Brychkov-Marichev "Integrals and series"5 または 6 巻本 (?) の最初の 2 冊を翻訳したものでしょう. 現物を全部見たわけではなく, 第 6 巻は多重積分らしいが未見. 
ロシア系の公式集で, 数学者にとって役に立ちそうなのは, Brychkov, Handbook of Special Functions http://www.amazon.co.jp/dp/158488956X のように思う. 以前, 城西大に異動された O 島さんに教えていただいた. 変な公式がたくさんある. 
日本語の数学公式集は, 岩波の 3 冊以外にも, 共立や朝倉からも出ているが, 専門家向けというよりも, 大学生や技術者向けのように思う. Jeffrey の翻訳も非専門家を意識したものである. でも, 共立数学公式 (泉信一ら) はほとんど役に立たないが, 嫌いじゃないんで手元にはある. 
@OTgeek 昔の Morse-Feshbach とか, 物理系の公式集はたくさんあるようですが, 私の関心からはややはずれることが多いようです. 分野ごとに使える式が違うので, 違う立場から公式集が作られるのでしょう. Erdelyi はあんまり役に立たないという人も多いと思います.
ただで手に入れられる文献もあるようだから, 興味がある向きは保存しておいてはどうだろう.

2013年7月30日火曜日

Altman-Kleiman の A Term of Commutative Algebra の PDF 版が無料だったので買って (?) みた

かなり恒例感あるが, kyon_math さん経由で本の情報を仕入れた. これ とか これ とか これ.
Our text"A Term of Commutative Algebra"aims to be an updated, improved version of Atiyah and Macdonald’s 1969 classichttp://bit.ly/12wuOX0 
Altman/Kleiman すげー.アティマクを越えると宣言してるのか.http://bit.ly/1dzKTkU 
アルトマン・クライマンの可換環論,電子版は無料だった.すげー.A Term of Commutative Algebra by Altman and Kleiman http://bit.ly/1dzKTkU
PDF なら無料な上, アティマク越えを目指しているとのことなのでとりあえず買ってみた (ダウンロードしてみた). これから読む. 使えそうなら誰かとゼミしてしっかり読み込みたい. 他にも Milnor の Morse 理論も読みたいし, Lieb-Seilinger の Stability of matter も読みたい. あと, 2 年くらい放置している論文もいい加減仕上げたい.

2013年7月29日月曜日

ある環が可換環になる十分条件: Jacobson's Commutativity Theorem

何かよく分からないが, 環が可換環になる十分条件的なアレで Jacobson's Commutativity Theorem という面白そうな話があるらしい. これ だ.
x^4=x 以外にも 2,3 で似た様に示せて, 条件が付けば n でもいけるっぽい事示せて何これとか思ったらもっと強い結果が割と普通の証明付きで知られているようだ http://www.mateforum.ro/articole/jacobson.pdf
これは一般の環で言えるらしい. まず \(n=2\) の場合の定理の言明を書いておこう.
Lemma 1.1
If \(x^2 = x\) for all \(x \in R\), then \(R\) is commutative.
この 2 を \(n\) に一般化できるか, という問題で, 流れとして division ring (和訳忘れた) で示してから一般に示すことになっている. 長くない上にそう難しくもないので, 興味がある向きは自分で PDF を追ってほしい.

ところでこんな記述があった.
We can think of this as a generalization of the well-known fact that every finite division ring is a field.
これを知らない程度に代数弱者の市民である.

2013年7月28日日曜日

東大の Todai Research なるページがあった

寡聞にして知らなかったのだが, Todai Research というページがあった. 失われたスピン情報…実は失われていなかった!?未発見の素粒子がトポロジカル絶縁体で活躍強磁性を保ったまま金属から絶縁体に相転移するしくみを解明 などはかなり気になる. 数学のネタもある, または上がってくるはずなので, 注視したい.

他の大学でもあるはずだし, 個人的に北大数学, さらに強く新井先生の動向は気になるのでこう色々とアレ.

2013年7月27日土曜日

小林昭七先生についての記事を書いていたら小林久志先生からお問い合わせを頂いたでござるよの巻. あと http://www.shoshichikobayashi.com/

先日, 数学セミナーの小林昭七先生特集号を読んで, それに合わせて 書評:数学まなびはじめ 第 1 集 小林昭七 という記事を書いたが, これを検索で見つけたという小林先生の弟君であるところの小林久志先生からご連絡を頂き驚いた.



昭七先生の随筆などを探していて, このサイトを見つけたという. 該当記事のコピーを送ってほしいとのことだったのでお送りした. あと昭七先生の方のサイトがあることを教えて頂いた. 英語版がこれ日本語版がこれ だ. メルマガでニュースを配信してくれるとのことなので, 興味がある向きは是非登録しよう. サイト右上に登録リンクがある.

久志先生の方, 数学セミナーの昭七先生特集号にも寄稿していたし, その記事でだったか, 「大学生の頃の昭七先生が弟の勉強の面倒を見ていた」とかいう記述を見たことがあったので, こう中高生くらいのままのイメージだったのが突如プリンストンの名誉教授として自分の目の前に現れた感があり, 何かこう色々なものを感じて楽しかった.

こうアレだ, ブログやニコニコの動画は数学または物理で頭がどうにかしてしまった人向けに書いてはいるという名目ではあるものの, 「子供の頃の自分がこんなのがあったら喜んだ」というラインで作っているため, 広い意味では純粋に自分のためと言える. 今回このような面白い体験ができたのもブログを書くようにしたからなので, 皆も適当に自分が面白いと思ったことを世に出していくとこう色々と楽しくなるから皆もやって私を楽しませてほしい, というようなことを言いたい. 黒歴史にもなりうるので用法用量に気をつける必要はあるものの, 小さいことを気にしていると大きくなれないと社会が言っているので, それを真に受けていきたい.

2013年7月26日金曜日

『数学の証明というのは「なにをもって正しいと言えるか」って概念を身に着けるために死ぬほど役に立つ』らしいが実感としてよく分からなかった

実感としてよく分からないのだがこういうことらしい.
数学の証明というのは「なにをもって正しいと言えるか」って概念を身に着けるために死ぬほど役に立つ. というのを, そういうのを理解してない人を見ると思う. しかし, そこが不足してる人は「なにをもって正しいと言えるか」という概念がないため「数学なんて役に立たない」っていう. 
@kanju そうなんですよ, ほんとに. 「数学が役立つか」じゃなくて「数学を役立たせられるか」なのに. 数学を専攻している身としては悲しいことです.
ytb_at_twt さんの涙なしには読めないツイート が続く.
【数学の証明というのは「なにをもって正しいと言えるか」って概念を身に着けるために死ぬほど役に立つ】はずなのだが, 肝心の数学者は「この命題は数学的直観により正しい」とか言い出しやがる. 深い悲しみを感じる.
とりあえず ytb_at_twt さんにあまり社会的にお勧めできない私のツイートスタイルが伝染している印章を受けたので, 「それ以上, いけない」ということはお伝えしていきたいが, それはそれとして.
数学の証明というのは「なにをもって正しいと言えるか」って概念を身に着けるために死ぬほど役に立つ. というのを, そういうのを理解してない人を見ると思う. しかし, そこが不足してる人は「なにをもって正しいと言えるか」という概念がないため「数学なんて役に立たない」っていう.
全体として証明の話がいつの間にか数学の話になっていてよく分からないのだが, そうなのか, という感じで全然実感が湧かない. 後半 2 行は何を言っているのか本当に分からない. 個人的な感覚としては, 数学できちんと議論するのは適当にやっていると変なことが起きかねないから, その可能性を潰すためという感じ. 物理などではある程度実験でその可能性を潰すこともできるが, 数学だとそういうのは基本無理で, しかも本当にそういう例を作れたりする. 突っ込まれて戦慄することがあるので, その恐怖感に押されてきちんと考えざるを得ないという感じ. そこで細かいところまできちんとやるのを世間では「論理的」と呼んでいるだけであって, 私個人の感覚としては恐怖感に彩られた心の叫びだ.

あと, 時々「数学は論理的に厳密な学問で…」みたいなのを見るが, 同じ人が「数学は厳密にやれるのが好き」と言っていることも良くあるから, 結局好き嫌いという感覚でしか動いていないのではないの, と思っている.
@kanju そうなんですよ, ほんとに. 「数学が役立つか」じゃなくて「数学を役立たせられるか」なのに. 数学を専攻している身としては悲しいことです.
これ, 超クリティカルに自分に跳ね返ってくると思うのだが, 大丈夫なのだろうが. 私個人としては何度も言っているし何度でも言っていくが, 数学は役に立つこともあるが, それとは一切とは無関係に私は無能で役立たずだ. 学生の頃, 「数学は役に立たない」と物理学科で何度も言われて頭に来たので, 数学が役に立つ場面というのを色々調べたりしたが, そのたび「こういうのを自分で考えついて実現させていくことこそ大事であって, 調べないと思いつかない自分, 死ぬ程無能で役立たずだし, こんなことをしている暇があるなら普通に勉強したりした方がいいのでは」と思って陰鬱な気分になった. 数学が何の役に立つか調べると精神衛生に極めて悪いのでお勧めできない. あと, 何かをしていく上では結構大事になる社会性とかそういう面まで含めて無能すぎて, 数学を役に立たせられる方面に進むことはできなかった. 数学を役立たせられない自分, 死ぬ程無能で役立たずといつも思っている.

時々, 上の記述をさらに過激にして「数学が役に立たないというお前が役に立たない」という人もいるが, これがまた自分にクリティカルに効いてくる. 世の中, 数学を役に立てられる優秀な人が多いのか, ということでまた陰鬱な気分になる.

最後に, 数学が役に立つどうかというの, 私は心の底からどうでもいい. 大事なのは自分が数学の役に立てるかどうかであって, 何の貢献もできていないのでただひたすらに無能だというところだ.

2013年7月25日木曜日

軍事と数学: とりあえず衛生と統計学とナイチンゲール

こんな呟き を発見した.
戦時数学? という本が図書館にあったことを思い出しどんなものなのか気になった. 確か出版年が WW Ⅱ前だし, 統計学を言い換えた本のような気がする. そういえば, 戦争を数学的に表現し, モデル化してこのモデルの方程式を解いて予想される戦争の結果を計算で導き出す事ができる話があったような…
あと これ とか
これこれ!? 戦時数学じゃないわ. 軍事数学 https://twitter.com/ml_hisako/status/354501229268856832/photo/1
書いてあるのは距離と時間と速さについてのグラフや弧度法についてなどなど. 軍事というだけあって乗馬兵とか戦車が具体例として使われている. 
@_meldine 確率統計の本を図書館で探したら偶然見つけた w 書いてある内容は距離と速さと時間の関係についてのグラフの読み取り方だったり, 弧度法だったり, 歯車や戦車の内部の動力の構造を数学的に書いてあるものだよ! 具体例とかで戦車や騎兵隊を挙げてるあたり戦時色が濃いな〜!
分類ミスの可能性もあり中身を読まないと分からないが, 軍事といっても色々ある中, 例えば衛生の話は統計学が色々出てくる. 看護師で有名なナイチンゲールは当時の女性としては本当に異例で, 王立統計学会の初の女性会員になっている. 他にもナイチンゲールがクリミア戦争後に成し遂げた色々な業績があり, 統計学に関する業績は特に抜きん出ている. 例えばグラフを駆使した資料とその説明はナイチンゲールが初めて組織的に展開したとされている. ナイチンゲールの統計学的業績についてはWikipedia を調べると色々出てくるので, 興味があればぜひ調べてみよう.

2013年7月24日水曜日

他はどうか知らないが理工学では役に立つことと有害なことは泣きたくなるほど両立するのだ

先日の『不完全性定理は, 一体, どんな成果をあげてきたのだろうか? と素朴な疑問が浮かんでしまう』に関して, せっかく色々書いた のでまとめておこう. 全部読むのめんどいという方用に二言でまとめておく: 「気に入らない. 不愉快だ. 」いくつか枝が落ちているかもしれないが面倒なので適当に張るだけにしておく. 「そちらの趣味は分かったからこちらの世界に土足で踏み込んでくるな」という感じだろうか.
『不完全性定理は, 一体, どんな成果をあげてきたのだろうか? と素朴な疑問が浮かんでしまう』 http://goo.gl/fb/99Nsq よく分からない数学
.@phasetr 昨日この記事をよく読んで (コメントもつけて) みたのですが, はっきり申し上げまして, 「号泣した」とか「地獄の底から這い上がってきたような意見」というほどひどい意見には思えませんでした.
.@phasetr もちろん不完全性定理と相対性理論を比べるという発想がよくわからないのは確かなのですが.
@noukoknows 1 つの定理と理論を比べるという発想そのものが地獄のようだ, というそれだけです. あと, 数学関連の話題でどんな成果を上げた (役に立つ) というのがもういい加減本当にうんざりなので
@noukoknows 前 Twitter でも言ったことがありますが, フロンなりサリドマイドなり, 役に立つのと恐ろしく有害なのが両立するとかそういった話題を中高の理科のみならず社会科で死ぬほど叩き込まれて育ったので, よりによって技術者が気楽に素朴に貢献とか言えるのがもう分かりません
@noukoknows 高校の頃, 役に立つことがしたいといって薬学部を志望していた友人が社会の時間でサリドマイド事件を学んで何を思ったのか, あのときも聞けなかったし今でも聞けません. 根本的なその辺の感覚が本当に分からず, 苦悩もあまり感じないので私には感覚分かりません
@noukoknows 役に立たないことをしていれば, それが極めつけに有害であっても自分一人死ねば止められるとか高校の頃考えていたのですが, 工学の人, そういうこと考えないのでしょうか. 「理系だから社会苦手でよく知らない」とか言われるのが怖くて聞いたこと無いので知らないのですが
.@phasetr 私も役に立つとか立たないとかそういう実益ばかりを追うような発想はあまり好きではないので, その点に関しては, ある程度相転移 P さんの言いたいことはわかります.
.@phasetr 技術が人の役に立つだけでなく逆に人を苦しめることも多々あるということについてはまったく仰るとおりだと思います. そういう, 技術のもつ 2 面性に対する現場の技術者 (や医師や薬剤師) の無関心さに怒りを覚えておられるということでよろしいのでしょうか.
.@phasetr 「役に立たないことをしていれば, それが極めつけに有害であっても自分一人死ねば止められる」というのがよくわからないのですが, もう少し敷衍していただけますでしょうか・・・.
@noukoknows フロンが大変だったのはなまじ役に立つからであって, まずいと分かったときにもすぐにやめられなくて代替フロンなど大騒ぎだったので, 役に立たなければはじめからこんな問題はおきない, 位の感じです
.@phasetr あとこれは話の本題からだいぶん外れるのですが, それだけの憤りを感じておられながらなぜ直接この記事の著者ににそれをコメント欄なりで伝えてあげないのでしょうか (もう既に何かしらの手段で伝えていたらすみません). もちろん何かしらのご理由がおありなのだと思いますが・・
@noukoknows 本当に無関心かどうかは分かりませんし, 各技術者や医師・薬剤師がどう思っているのかも分かりませんが, 数学に関して役に立つかどうかが素朴な疑問として出てくるのがもう本当にうんざりというのが一番です. あまり怒りはなく, 不完全性定理周りの話もうんざりというところで
.@phasetr 科学技術万能主義みたいな考えは確かに有害だと思いますが, しかしだからといって現行の (所謂)"役に立つ"技術を全て放棄する, というのもあまり現実的ではないでしょうし, どうすればいいのでしょうかね・・・.
.@phasetr 実利的発想くそくらえみたいな気持ちはわかりますが, まあ世の中には (こう言ってしまうと身も蓋もないですが) 色々な考えの人がいて, 数学の実利的な側面にしか興味を持てないという人がいてもある程度しょうがない気はします. その人の受けてきた数学教育の問題もあるでしょうし
@noukoknows 勘違いされると困るのですが, 元々物理ですし, やっている数学も物理のための数学みたいな感じでもあり, 実利的な発想も悪いとは全く思っていません. 第一, 次回のつどいでのネタが工学から応用数学周りのネタで, その辺の話も好きなので
@noukoknows 毎度毎度呪いのように繰り返される, 役に立つかどうかだけが関心事というのがいい加減勘にさわるという話です
.@phasetr はい, もちろんその点については勘違いはしていないはずですよ~(僕のぞみくんへのリプとかを見ていただければ僕が勘違いしていないことはわかっていただけるかと思うのです!).
.@phasetr 相転移 P さんは工学や応用系の数学が嫌いなのでは決してなくて (むしろ好きだということは見ていればよくわかります), 単に「これは何の役に立つか, あれは何の役に立つか」というようなことばかり考えている実利的発想しかない連中のことが苦手でうんざりしているのですよね. 詳細
@noukoknows 主な理由は 2 つあります. 基本的に私はものすごい感情的な性質なので, 話しているうちに感情のボルテージが上がってまともな話が出来なくなるので, 極力感情的になりがちな話題で人と話す事を避けています. 収集突かなくなるのが目に見えているので
@noukoknows もう一つも似たような話なのですが, 負の方向の感情が出るとあとで自分が見て不快になるのでそれをも押さえ込むためです. Twitter はともかく, ブログと動画の話は自分と同趣味の人間が見ていて楽しいものだけを出したいので, わざわざ不快になることしたくないという
@phasetr ふむふむ, そういうことなのですね. ご説明ありがとうございます.
@phasetr 色々ねほりはほり質問して申し訳ないのですが, 【】で引用する独特なリツイートのやり方も, あるいはそのような理由で採用されているのでしょうか?
@noukoknows もともとは一部切り取りではなく正確な引用・あとでツイートをきちんと辿ることをどう実現するかを考えていて, そこから編み出した方法です. 色々な使い方が出来るな, と思ったのはあとです
@noukoknows http://togetter.com/li/82017 この辺とか, 最後の方怒り狂っていたりしました. メインストリームにはあえて絡まないようにしていたのですが, 結局適当なところである程度話題に首突っ込んでしまい悲しみ
@phasetr そういう経緯で編み出されたものだったのですね, ありがとうございます.

2013年7月23日火曜日

数学と計算機援用証明

古田彩さんのこんな呟き があり, そこに反応したら鴨さんからのリアクションまで返ってきて戦慄したのでメモしておく.
「測定」という裁判官がいない数学に, 捏造は存在しないよなあ. 人の成果を横取りするくらいしか思いつかないけどhttp://ow.ly/mZDuE 
@ayafuruta 四色問題のように, コンピュータを使った証明でプログラムに細工をしてしまうとか… 
@kuri_kurita なるほど. しかし生物や物理の実験データ捏造より, 簡単にバレそうですねー. 「お前は実験が下手だから再現できないんだ」という強弁が通らないので. 
@ayafuruta @kuri_kurita http://www.math.kobe-u.ac.jp/a-prize/jusho3-3.html 計算機援用証明というのがあるのですが, これ, 今どのくらいあるのでしょうね. 原理的に何がどこまでカバーできるのか凄く気になる所ですが 
@phasetr @kuri_kurita へー, 四色問題方式って, その後もこんな風に発展していたんですね. 知りませんでした. 教えて下さってありがとうございます. 
@ayafuruta @kuri_kurita 歴史的な経緯は全く知らないのですが, 私の知る限り 4 色問題は厳密に処理できる数式処理などの系統であって, 微分方程式は精度保証周りで意識が大分違う感じはします. 素人なのでアレですが, 前者は代数周り, 後者は解析周りという印象 
@phasetr @ayafuruta @kuri_kurita 数理計算をゴリゴリ使った証明といえば, 古くは, 整面凸多面体の決定 (Zalgaller 1966) があります. 
@ayafuruta @phasetr @kuri_kurita ケプラー予想の解決 (Hales 1997) も精度保証計算を利用した証明です. 啓蒙書も書かれています. 
@ayafuruta @phasetr @kuri_kurita 組合せ論的計算をゴリゴリ行う証明という意味で近いものとして, 有限射影平面の探索があります. http://mathdl.maa.org/images/upload\_library/22/Ford/Lam305-318.pdf
Kepler 予想の本はこれだ.

鴨さんからご紹介頂いた文献も読みたいが, 積読がたまる一方でつらい.

2013年7月22日月曜日

An Introduction to Smooth Infinitesimal Analysis

魔法少女と次のような会話を交わし, 参考文献を教わってきた.
つどい, 一人で複数個発表してもいいの 
@functional_yy 集合論とロジックで制圧説 
@phasetr 楽園 
@functional_yy 超準解析と物理学で殴られる 
@phasetr 直観主義者として smooth infinitesimal analysis を推してゆきたい 
@functional_yy 参考文献教えてください 
@phasetr http://www.math.cornell.edu/~oconnor/sia.pdf 
@functional_yy ありがとうございます. あとで読みます
というわけで参考文献を読んでみた.
Axiom 1. 略
Furthermore, we have that \(\forall x ((x \neq 0) \Longrightarrow (\exists y xy=1))\), but I don't want to call \(R\) a field for a reason I'll discuss in a moment.
\(R\) を体と言わない (そもそも \(F\) とか \(K\) と書かない) らしい. 行方を注視しよう.
Axiom 2. 略
but I don't want to call \(<\) total, for a reason I'll discuss in a moment.
無限小とか出てくると色々アレなのだろう, という話なのだろうが, 割と戦慄する.
Axiom 4. がやばい. 初見, 意味が分からなかったがその後の説明を読んで戦慄. 興味がある向きは実際に P.2 をご覧頂きたい. 無論, 直観主義の話であって, 排中律が使えない (採用しない) というその辺の話だ.
Fact.
There is a form of set theory (called a local set theory, or topos logic) which has its underlying logic restricted (to a logic called intuitionistic logic) under which Axioms 1 through 4 (and also the axioms to be presented later in this paper) taken together are consistent.
topos logic, 名前だけで修羅っぽい.

2 節ラストで Axiom 1, 2 での注意も明かされる. 引用が面倒なので各自確認されたい.
Proposition 1. は全ての \(f \in R^R\) で成り立つの. やばいのでは.

Proposition 3. の curve というの, 何を言っているの. 「連続関数」とかいうのは入っているの. ただの関数と思っていいのこれ. Straight の意味が分からない. P.5 で積分が出てくるが, これ定義何なの.

\(D\) が抽象的にしか与えられていないが, これ, そもそも具体的に書けるのだろうか.

参考文献, Sheaves in geometry and logic とかある.

何かよく分からないがやばそうだということだけ把握し, 一旦撤退する. 微分幾何やりたい. あと超準解析と物理学読みたい.

2013年7月21日日曜日

『不完全性定理は、一体、どんな成果をあげてきたのだろうか?と素朴な疑問が浮かんでしまう』

号泣した.
【しかしながら,技術者である私には、華々しい成果をあげた量子力学と相対性理論に比べてみると、 不完全性定理は、一体、どんな成果をあげてきたのだろうか?と素朴な疑問が浮かんでしまう】 http://sakuraimac.exblog.jp/19237670
何で数学と物理比べているの, とか地獄の底から這い上がってきたような意見に目も眩む方の市民だった.

2013年7月20日土曜日

『数とは何かそして何であるべきか』 リヒャルト・デデキント 著, 渕野 昌 翻訳, 渕野 昌 解説

ちくまがまた面白そうな本を出したようだ.
数とは何かそして何であるべきか
リヒャルト・デデキント 著 , 渕野 昌 翻訳 , 渕野 昌 解説 待望の新訳 訳者による充実の解説付き!
「数とは何かそして何であるべきか? 」「連続性と無理数」の二論文を収録. 現代の視点から数学の基礎付けを試みた充実の訳者解説を付す. 新訳.
この辺から patho_logic さんがこの辺から ytb_at_twt さんが 感想を書いている.

patho_logic さん分.
「数とは何か, 何であるか」買って来た. フチノ節前回でゲラゲラ笑いながら読んでる.http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480095473/
でも, デデキンドの実数論を現代的視点から読み直して位置づけ直すというのでお値打ち (フチノさん曰く名古屋弁) な本だと思います. http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480095473/
現代的視点から読み直すというのはまあ批判はあるじゃろな.
ytb_at_twt さん分.
デデキント「数とは何かそして何であるべきか」買ってきたー. デデキントの 2 論文が計 110 ページ程度, ネーターやツェルメロの「関連」論文が 50 ページ程度, 訳者解説が 150 ページ程度, 岩波文庫のゲーデル本と同じく原著者ではなく訳者の本. こういうビジネスモデル流行っているのだろうか. 
参考書の紹介で「江田[10] と坪井[54] はともに不完全性定理を中心とした個性的な教科書である. 両方とも著者を個人的に知っていると十倍楽しめる本である」と書いているが, このデデキント本も (以下略). 
「ゲーデルの不完全性定理をなかったかのように振る舞う」ブルバキ派について「大震災での原発事故の起こる前の日本では, 原発事故は『起こらないものである』とされていて…訳者にはこれは『第一不完全性定理はなかったことにする』という一部の数学者の思考パターン…と同型」 (p238) 
つーか原稿事前に読んだ誰か, こういうの止めろよ. 
で, ところで, そもそも「数学の基礎」って何なのでしょうか. どこかに解説があるのかもしれないけれど見つけられない. 
あと, この本, 対象とする読者はどういう人なんでしょうか. 50 ページで命題論理から ZF での選択公理とデデキント有限/ 無限の独立性まで書いてあって, すごい知識がないと読めないような気もします. 香りを楽しむ? 
僕が独裁者になったら, 「数学の基礎」とは何かの定義を与えることなく, 「数学の基礎付け」について語ることを禁止したい.
私も読みたい.

2013年7月19日金曜日

江田 bot

patho_logic さんによる次のようなツイートがあった.
本人知ってると破壊力がすごい.
これは 江田 bot のツイート を受けての呟きだ.
私は背理法は大好きですよ。
江田先生を良く知らないのでアレなのだが, どう面白いのかすごい興味ある.

2013年7月18日木曜日

九州大学のキャンパスが舞台と思しきゲームがあるという

Twitter で九大がゲームの舞台に使われているという情報を得たこちら が実際の九大だ.

ゲーム自体はよく知らないし何とも言えないのだが, 九大キャンパス格好いい. 九大数理と言えば廣島先生と松井先生がいるし, 遊びに行ってみたい大学の筆頭に入る. 北大も行きたい.

2013年7月17日水曜日

数学用タイプライターアプリを作ってみた

https://github.com/davidcrawford/typist-jquery を元に, 理工学 M@ster 用の数学タイプライターアプリを作ってみた. ここに上げておいた ので, 御興味のある方はご覧頂き, ご意見など頂きたい.

紙芝居クリエータもいいのだが, アレだと「黒板」と下の台詞を行き来しなければならず, 結構負担があるとかいうご意見を頂いたことがあり, ならば全部「黒板」内でやればいいのでは, という所から着想した.

Github の生態系が分かっていないが, fork とかきちんとした方がいいと思うので, これから色々調べてやってみる. そもそも Git 自体あまりよく分かっていない. バージョン管理というか, 自宅と会社の HOME ディレクトリの共有に使っている感じであって, まずはそこからもう少し何とかしないといけない感ある.

勉強しないといけないこといっぱい. 備忘録としてプログラミング関係の話も書いていこう. 数学関係の人の役に立つことも期待したい.

2013年7月16日火曜日

Thurston によるコンパクト・シンプレクティックだが Kaehler ではない多様体の例

TL を見ていたら Thurston の論文が引用されていて, ちょっと「おお」と思ったのでとりあえず読んでみた. これ だ. シンプレクティック多様体は解析力学でも出てくる多様体で, 最近は超弦とかその辺との兼ね合いもあって精力的に研究されているという話を聞いている. Kaehler ももちろん非常に筋のよい対象で, 複素幾何の中心的な対象だと聞いている.

シンプレクティックは実多様体, Kaehler は複素多様体だが, 両方とも実次元は偶数なのでこういう比較にはきちんと意味がある. またこれで始めて知った程度に幾何弱者なのだが, 「多様体 \(M\) が閉でシンプレクティックなら概複素構造を持つ」ということなので, こう何となく複素構造とかも持ってくれる可能性はある. その辺から「全ての閉シンプレクティック多様体が Kaehler になるか」というのは結構大事な問題だったようだ. ちなみに逆はすぐ分かる. 例えば Wikipedia を見てみよう.

で, 結局反例があるということを Thurston が言った, というのがこの論文のようだ. 2 次元トーラスの微分同相群, \(\mathbb{Z} \oplus \mathbb{Z}\) の表現からファイバーバンドルを作って, そのコホモロジーを見るとアウト, という話だった. もう滅茶苦茶に不勉強なためコホモロジーが大体さっぱりなのだが, 反例を作る前に Kaehler の奇次元 Betti 数が偶数になる, という事実が紹介されているので, そこから分かるという寸法.
1 つだけではなくもっとたくさん反例が作れることを注意した上で, 別の予想を立てて論文は終わっている.

この論文が面白いというか紹介したい理由の 1 つとして, Guggenheimer の論文が出たがそれが間違いだった, ということを反例を使って示したところがある. 教科書でも時々あるが, 論文 (研究) レベルになると当然間違いがある可能性があるということ. Fermat 予想が何度も「証明」されたとか「立方体倍積問題の証明」などそういう話を耳にすることはよくあるかもしれないが, 結構色々なところで実際にあるということはもっと注意してもいいかと思った的なアレだった.

あと, 関西のつどいでも話した反例が大事的な話だが, Thurston が反例を作ったのを論文にしているということで, 面白い反例を作ったらそれ自体論文にできるのだ, ということも言いたい.

追記

Kaehler の 奇次元 Betti 数の話は Wikipedia の Laplace 作用素のところ から来ることを教えて頂いた. あと 森の未知さんのツイート も引用しておこう.
これは学部生や修士課程学生が読むには非常にいい文章だと思う. >RT 
件の Thurston の論文, とにかく短くて, 私の記憶だとたったの 2 ページ. すごい結果なら 2 ページで済むというのも知っていていいだろう. 
手法も胞体分割でコホモロジー (ホモロジーだったかも) を計算するという, かなりのローテクノロジー. それで 2 ページで本質的に重要な結果を導いたわけでやっぱり Thurston はすごい. 
私も低次元トポロジーには疎い人間で Thurston の論文はあれくらいしか読んだことないのだが, あれだけ読んでも Thurston の偉大さは分かる. 
Godbillon-Vey 類の連続変化の話も森田先生の本で少しフォローしたことがあるが, あれもローテクノロジーだったと思う. それでかなり本質的な例を構成したんだよなぁ…. 
三次元多様体論で Thurston の業績が決定的なのはよく聞くし実際そうなんだろうと思うけど, 具体的に何をしたかは結局今も理解できていないような.
ということで皆も読んでみよう. そして基礎知識から私にレクチャーしてほしい.

2013年7月15日月曜日

重力波研究の基礎の基礎の話?



久徳先生と普遍市民 Im_Weltkriege 師の次の対話 をご覧頂きたい.
重力波研究の基礎の基礎はなんだろうか。 ホワイトボード一面に書いたら自分では知らないことが出てくる気がする 
@life_wont_wait 算数 
@Im_Weltkriege それはちょっと高度な話題かもしれませんね 
@life_wont_wait 算数的実在からの波動こと重力波 
@Im_Weltkriege 職人が丹精込めて量子化した算数 
@life_wont_wait 宇宙職人の朝は早い(7日目除く) 
@Im_Weltkriege 神は7日目を休日とするゲージを選択された 
@life_wont_wait 選択神話 
@Im_Weltkriege ところで神は可換なのでしょうか? 
@life_wont_wait 神は零環に宿る
これを面白く思えるような人は是非物理または数学に来てほしい. 神学や宗教学を学ぶのも手かもしれないが, 数学の方がこう色々とお手軽かつ救いを得られる感ある.

2013年7月14日日曜日

『ヤバ研「博士@研究室」学術研究の世界、その職業生活のほんとのところを(きっと)晒します。ヤバい研究者たちが学術研究の世界を晒す「博士@研究室」始動!』というエンタメ系“マッド”サイエンス・メルマガが出たようなので購読してみることにした

nennpa さんのこんなツイート があった.
ステマとかじゃなくておれの仕事の宣伝なんでむしろ有視界マーケティングですよ。 アクティブレーダーマーケティングですよ。 ヤバ研/博士@研究室 - ちょくマガ|KADOKAWA http://chokumaga.com/magazine/?mid=104
まだ始まったばかりだし面白くなるのかは全く分からないが, とりあえず応援しないと潰れてしまうので購読することにした. 『エンタメ系“マッド”サイエンス・メルマガ』とのことだが, 初回のはあまりマッド感を感じない. 私の感覚でのことなので世間的にどうなのかは全く不明だが, どこまでどう踏み込むのかとか, 今後をこう色々と楽しみにしている.

現時点で自分でエンタメというか本質的にマス向けのことをしようとは思わないが, 訴えたい層に届けるためにはまずマスに向けて打てるようにならないといけないとは思っていて, Amazon で DVD 出したいというのはその一環だ. その辺でもこう色々参考にしたい. 継続的に続けるためにマネタイズは決定的に大事なので, そうした面でも参考にしたい. 関西すうがく徒のつどいとか行きたいイベントなり何なり色々あるのだが, 時間はともかく交通費くらいは軽く出せるようになりたいし, 個人的にもマネタイズをどうするかは色々考えている.

とりあえずどんな人達に何が刺さるかを調べる目的もあって, ニコニコで動画を作ったり, ブログをやってみたりして反応を見ているが, そろそろお金を出してもらえるか, という部分で実験をしていく必要性を感じていたところでもあり, 彼らの活動には注目していきたい.

「あなたの好きなようにやってください」

Paul_Painleve さんのツイート で, 何というか, 時々不思議に思うことに触れられていたのでちょっと書いておきたい.
「ブラック大学の内部からみた現状」みたいな話を聞くたびに、 数学の場合はむしろフリーダム過ぎて、それが逆に学生にとってプレッシャーになってるように感じる。 理系でブラック要素のある研究室の嫌いな学生はぜひ数学専攻にどうぞ。「あなたの好きなようにやってください」
確かに数学科では週一のゼミ以外全く拘束なかったので好き放題やっていた. 修士で大学を移ったのだが, 研究柄物理の勉強が必要なので, 元いた大学の物理学科の (所属とは違う) 研究室の学部 4 年のゼミにお邪魔したりしていた. 物理だった学部の頃にしても, いわゆる理論だったためか, ほぼ拘束なかった.

「あなたの好きなようにやってください」に関しても本当に好き勝手やっていた. 教官の趣味とあまり合わない感じのことをゼミでもやっていたためか, よく先生は寝ていた. 世間的に考えれば「授業料も払っているのに指導をしていないとは何たることか」的な話になるのかもしれないが, 指導教官を寝させてしまうようなつまらない話しかできないこと, また世界に名立たる教官の貴重な研究時間を奪っていることが申し訳なく思う方の市民だった. 研究に関しては指導教官でも何でもないのに北大の新井先生や岡山大の廣川先生にお世話になっていた. これも今思うと優秀な研究者の時間を浪費させていた感あるので戦慄してはいるのだが, 新井先生に関しては本気度を示すために『フォック空間と量子場』の 4 ページ程度に渡る誤植訂正表を送ったりしていて, それなりに貢献したので許して頂きたく思う. あとで重版のときに新井先生から「あなたの訂正表が役に立ちました」的なメールも頂いたので, とりあえず個人的には良しとする.

全くの別件だが, 私の学部のときの指導教官は高木貞治の孫の黒田先生 (Schrodinger やスペクトル理論などで有名) が指導教官だったそうだけれども, 線型の微分方程式が盛んな時代に黒田研では唯一人非線型の話をしていたそうで, 「先生に研究報告するたび『よく分かりませんが頑張って下さい』としか言われなかった」と言っていた. 私はそちらの指導教官の血を色濃く受け継いだようだ.

理系でブラックとかいうの, 実験が入るところだけというイメージあるのだがどうなのだろう. 情報系だとか, その他でも理論のところは原理的にブラックになりづらいと思うのだが. よく知らないので何ともいえないところだ. 詳しい方々の体験談を伺いたいところ.
あと多少別件なのだが, 以前どなたか忘れたが, 生物や化学に進む女性が多いけれども, これらはやはり拘束が多くて厳しく実際に博士などに行っても妊娠・出産などまで厳しくなることも多々あるので, そうした拘束が緩いというかほぼない数学は女性にも良い学科・学問ではないか, という話をしたことがある. 興味がある向きは色々な向きにご確認頂きたい.

2013年7月13日土曜日

論文: Garity-Repovš の Inequivalent Cantor Sets in $R^{3}$ Whose Complements Have the Same Fundamental Group

まだ読んでいないのだが Cantor 集合の補集合の基本群を計算してガチャガチャやる論文が出たそうだ相変わらずの kyon_math さん情報であった.
Inequivalent Cantor Sets in \(R^{3}\) Whose Complements Have the Same Fundamental Group. http://arxiv.org/abs/1307.8111 
えー? カントール集合の補集合の基本群だと? そんなの考えたこともなかった. すげー. http://bit.ly/15aQCyh
これを読む時間, いつ取れるだろうか.

『超準解析を代数的に』の Togetter



古い Togetter だが, 超準解析を代数的に というのを久し振りにみかけた. 相変わらずあまりきちんと読んでいないが, 楽しい話ではあるのでここでも記録がてら書いておく. まず evinlatie さんの説明を引いておこう.
代数のみの知識で超準解析を理解してもらおうと、実数体Rから超実数体R^*を代数的に構成する方法をまとめました。 予備知識は代数学の可換環や体の基本的な性質のみです(少なくとも代数学の入門的な教科書には書いてある知識のみだと思います)。 ただ、だいぶコンパクトに記述してありますので、読む際にはWikipedia( http://ja.wikipedia.org/wiki/超準解析 )も参考にしたほうがいいかと思います。 
※@alg_dさんのご協力により、補足に加えて直感的な説明も追加されました。
\(m'\) が選択公理でしか作れない狂気の対象というの, これはなかなか楽しい.

2013年7月12日金曜日

現代数学であっても結構簡単に世界で 2-3 番目くらいに詳しくなれるテーマは結構ある

Paul_Painleve さんのちょっと心を打つツイートがあったので共有したい. これ だ.
意外に, 現代数学であっても, 今からあれとそれを読めば修士でも日本で二番目か三番目くらいに詳しくなれるようなテーマはけっこうある. 私も学生にはそういうテーマを与えることが多い. 世界に追いつくまではたやすいが, 問題は世界を超えられるかどうか. 
@Paul_Painleve パンルヴェ方程式を研究テーマに希望されるなら, 4 年の時に岡本さんの本と野海さんの本と 2 冊読んできてくれればと思っているが, あの 2 冊 (昔なら岡本の序説) をある程度学部の時に読んでたのは金子さんくらいだな.
「現代数学」ではなく数理物理になるけれども, 場の量子論, 量子統計界隈では日本どころか世界でもトップクラスになれる. もちろん, 世界を越えられるかどうかというところが同じように問題になる. 物性まわりだと, 物理的にはほぼ確定しているが数学的には全く手が出せていない, という問題ばかりなので, その辺に突っ込めば, 人口の少なさも相まって世界でオンリーワンでナンバーワンになれる. ただ, 難して手が出なくて誰も出来ていないという問題ばかりなので, つまり世界を越えられるかが問題になる.

あと ここからはじまる分 も引いておこう.
それは要するにあの 2 冊を読むくらいの基礎的な実力はつけてこいという意味ですね. RT @Paul_Painleve: @Paul_Painleve パンルヴェ方程式を研究テーマに希望されるなら, 4 年の時に岡本さんの本と野海さんの本と 2 冊読んできてくれれば... 
@kyon_math あの 2 冊を読めるだけの函数論なり常微分方程式論なり, 群論 (というほどではないが) なりをどれも 4 年の前半くらいでわかってる学生は, 実際のところさほど多くないですからね. その上であの 2 冊を読もうとする学生は貴重なんです. 
@kyon_math ただね, 「今まで見てきた漫画家になれない人たちの言い訳」 http://togetter.com/li/298110 じゃないですが, 「僕は○○をやりたいです」と熱心に語る反面, その○○に関する勉強を全然してないで院に来る学生は困る. 書いた論文の一本でも見せろとまでは言わない 
@Paul_Painleve 確かに, ぜんぜん勉強しないで「これやりたい」と言っても, 本人が何をやりたいのか分かってるかどうか不明ですね. 分かってないものに賭けることができるってのも若さの特権ではあるが. 
@kyon_math 歳とって下手にものを知り過ぎる(実は知ったつもりになってるだけの老人)と、 先が見えた気がして手を出さなかったりしますしね。 実際に飛び込んでみると深くて面白かったり。 ただ「僕は○○をやりたいです」と口で言うだけなら、知ったかぶってる老人と精神が変わらない。
数理物理で言うなら, 物理と数学をピンポイントでもいいから修士程度のことを知っている必要が出てくる. 物理に関してもは学部程度でいいこともよくあるが, 物理の人と議論しようと思うと, やはり修士くらいはあった方がいい気がする. 当然, 私自身はそこまでできておらず涙を禁じ得ない.

あと, 私に関していうなら, 興味があった相対論的 QED の代数的場の量子論について, 物理サイドから AQFT をしていることを知っていた Gottingen の Buchholz にどんなのを読んだらいいか, とメールを投げたことがある. 実際に文献を教えてくれた.

こんなことを書くと Buchholz に失礼な気もするのだが, 頑張って読んだのだが教えてもらった論文 3 本, どれもさっぱり分からなかった. 一応卒論が終わったあとの 2 ヶ月くらい, 修士が始まるまでの間くらいは頑張って読もうとしたことをお伝えしておく. ここであまりに基礎的な数学力が足りていないことを痛感したのでもう少し読みやすい文献を読み進めて力をつけよう, ということで新井先生の本への本格的なアタックを始めた. 何かあるたび AQFT にアタックしようとしてそのたびに跳ね返され, というのを繰り返して AQFT はほとんどやれずに学生生活が終わった. 元々量子統計にするか場の理論にするかはずっと悩んでいて, そちらとより繋がりが深い CQFT (Conformal ではなく Constructive) に行ったのは良かったとは思っているが, 苦い思い出と言えないこともない.

実際 AQFT, (私には) とても面白いので勉強はしてみたいとは思っている. 冨田-竹崎理論が始めから空気のように現われつつ獅子奮迅の活躍をするというハイパー素敵な領域だ. あと何度聞いても Reeh-Schlieder property とか名前も格好よければ性質的にも超クールな話もある.

2013年7月11日木曜日

相変わらず $\mathbb{R}$ と $\mathbb{R} \setminus \mathbb{Q}$ が魔境だったので

よく分からないがゼルプスト殿下が魔境の入口のようなことを言っていたので, とりあえず記録しておく. これ と これ だ.
連続函数についての演習でたまに出てくる, 無理数にゼロ, 有理数に既約分母の逆数を対応させる函数を \(g (x)\) とするなら, \(f (x) = x + \sqrt{2} g (x)\) で決まる函数 \(f (x)\) は \(\mathbb{R}\) から \(\mathbb{R} \setminus \mathbb{Q}\) へのベール 1 級の全射の例になる. むろん全単射ではない.
\(\mathbb{R}\) から \(\mathbb{R} \setminus{Q}\) への単射を具体的に構成するのがひと苦労やね. 例えば 10 進展開を 16 進読みしてしかもところどころに (平方数ケタ目とか) に 16 進の \(A\) とか \(B\) を挿入して非循環少数にするとか. どのみち連続写像でないのできれいな閉じた式では書けない.
連続写像だからといって綺麗に書ける保証もないのでそこはアレだが, 比較的「分かりやすい」ところで地獄っぽく, こういうのはかなり気にいっている. 自分でも色々作れるようになりたい.

2013年7月10日水曜日

自然科学の基礎としての数学と人文学の基礎としての哲学

Paul_Painleve 先生がとある人 (よく知らない) とやり取りをしていたので記録しておく. この辺.
もし物理でも生物学でも, 数学者がヲタク的にやってる研究など不要で, 必要な数学は自分たちで作った方が速いとなれば, 自然科学の基礎としての数学の立場がなくなろう. しかし, 現実はそうはなっておらず, 今なお, そして将来も数学は自然科学の基礎学問であると信じている. 
@Paul_Painleve 哲学を空論, と放棄や軽視してしまえば生命倫理は誰が介錯するのか, と似た要件で哲学科を尊命させて頂きたい. 
@i62x0410dellla その点は強く支持したいです. ただ, 数学が自然科学の基礎たらしめているのは長年にわたる 数学者たちの努力の賜物とも思っていますので, 外の人の力だけではできないとも思います. 他方, 中からの努力だけでは厳しい時代になりつつあるのも間違いないでしょう.
昔の人, 数学者だか科学者だかよく分からないというか, 区別する必要もなかったりするので, この辺どうかな, と思っている. あと, 少なくとも日本ではあまり他分野に興味持っている数学の人, 少なそうなイメージあるが, 実際のところはどうなのだろう. 自然科学というところで超弦だとかのごく限られた物理以外に何を想定しているかも気になる. 微分方程式にしても工学的な取り扱いについてはどうだろう. 自然科学の基礎, といいつつ人文・社会学にとっても大事な統計学の扱いが極めて低いように見えるのも結構気になっている.

少し話はずれるが, 以前竹崎先生から次のような話を伺った. 知らない人に向けていうと, 竹崎先生は作用素環の人で, 冨田-竹崎理論が世界的に有名だ. 私の指導教官の指導教官でもある. UCLA にずっといた.

竹崎先生在任中, その UCLA で大学を根本的に立て直そうという議論が起きたらしく, そのときの話として「人文の基礎として哲学を, 理工学の基礎として数学を基礎に据えた体制を作ろう」という話になったそうだ. 数学をとても大事に扱ってくれて嬉しいとともに責任を感じた, みたいなことを言われた記憶がある.

とりあえず私は私でできることとしたいことをしよう. 早く DVD 出さないと.

2013年7月9日火曜日

何度も言っている線型代数と量子力学と関数解析と数理物理的なアレ

イケメンエリート野郎のオペのコンPが 次のようなことを言っていた. それに対していつも言っていることをまた言ってきた. オペのコンPにももう何度も言っている気がして申し訳無く感じてアレだった.
量子論を物理として理解するなら, 連続な場合は離散的な場合のアナロジーでいいので線形代数で十分では?
@kbl_30 大分前に Amazon の線型代数入門の書評にそれ書いておきました
@phasetr ねくちゃんが関数解析から攻めようとしていたので
@kbl_30 @phasetr アナロジーではなく関数解析でないとこまる, という場面はやはり出て来るのでしょうか.
@Yonus_Mendox @kbl_30 困るときは物理が悪い (物理的考察が甘い) と判断するべきです. むしろ関数解析をきちんと使って物理的に満足いく議論が出来る方が珍しいくらいなので, その意味でも数学的にどうこうというのはおすすめできることではありません
@Yonus_Mendox @kbl_30 ただ無限次元の線型代数として把握していれば色々なことを 統一的に理解できて楽な部分はあると思っているので, その辺について今度東大かどこかで話したい (そして動画化したい) とは思っています. 忙しくてそちらの話は全く進められていないのですが
@phasetr なるほど. 言い換えれば, 物理にとって関数解析は「無限次元の線型代数」に過ぎないので, 大抵はアナロジーで充分, ということになりますか.
物理を数学的に厳密に, とか息まく新入生などがいるかもしれないが, そういう人はとりあえず私を見よう. 物理も数学も中途半端な出来損ないの醜いキメラだ. こうなる覚悟がある者だけ数理物理に来よう. 来るなら歓迎はするが勧めることはできない.

2013年7月8日月曜日

Ruby の超準解析ライブラリについて少し教えてもらったので記録

この間 Ruby に超準解析ライブラリがあるのを知って衝撃を受けた話をしたが, それについて dif_engine さんにちょっと教えてもらったことがある. 少なくとも今の私にはあまりよく分かる話ではないが, 面白いと思う人はいるだろうから転記しておこう.
この辺のツイートから はじまる.
Ruby に超準解析のライブラリがあって激しい衝撃を受けた  http://goo.gl/fb/mReIe よく分からない数学 
@phasetr tar.gz が落とせなかったのでソースを見ていませんが内部計算に RationalPoly を使ってるとあるので, 1+epsilon の処理のときには形式的に epsilon の有理式として計算してから epsilon=0 と代入してるのではないかと想像します. 
@dif_engine ありがとうございます. 超準解析全く知らないのですが, 修羅っぽい印象を受けました 
@phasetr 順序体 K の正の部分 P に対して, ∀ p ∈ P p < T として, それと整合するように多項式環 K[T] を順序環とみなし, その商体を考えると t := 1/T が無限小とみなせて…というような話が昔からあるようです. (超準解析の前から)
適当にネタを投下しておくと色々教えてくれる人がいる. いい時代だ.

2013年7月7日日曜日

Twitter メモ: #こんな指導教官は嫌だ

今回も Twitter で久徳先生とハートフルなやりとりをしてきた. これはその記録だ.

ここから始まる.
これに対して久徳先生がこう返す.
これをRTした人間もふぁぼった人間も生かしておくわけにはいかん
ここからやりとりがはじまる.
@life_wont_wait 現実を受け入れることから物理が始まる 
@phasetr 初めに理論ありき 
@life_wont_wait 公理 太っていて気持ち悪い 
@phasetr おいやめろ 
@life_wont_wait 現実に耐える理論を作るという理論家の使命から逃げてはいけない 
@phasetr 現実を変革することすら視野に入れていく所存 
@life_wont_wait 女性の視野にも入れない現実から女性の視野に入って気持ち悪いと言われる現実への相転移 
@phasetr それは数理物理の観点から言うとどのような相転移でしょうか 
@life_wont_wait 相転移については全くの未解明ですが、このとき対称性の破れによって質量が大量に生成されるようです 
@phasetr 誰がうまいことを言えと 
@life_wont_wait 公理を効果的に利用し現実を記述していく方の市民なので
他にも久徳先生との心温まるやり取りをいくつか Togetter にまとめている. 興味がある向きはご覧頂きたい.

せっかくなので他の人とのやり取りも引用しておこう. その 1.
これをRTした人間もふぁぼった人間も生かしておくわけにはいかん 
@life_wont_wait 将来的に日本で教鞭をとることってあるんですか 
@Cure_Trinity それはあり得ると思っているよ 
@life_wont_wait 人生やり直す時にはいろいろ教わりたいですね 
@Cure_Trinity そのときは授業料は割り引いておくよ
その 2.
これをRTした人間もふぁぼった人間も生かしておくわけにはいかん 
@life_wont_wait ツイートした本人は 
@SO880 赦されない 
@life_wont_wait 慈悲を 
@SO880 天国か地獄でもらってくれ(銃声) 
@life_wont_wait 先生… 
@SO880 今日の講義はここまでです

2013年7月6日土曜日

「順序数解析という魔境」について tri_iro さんに悪魔のような文献を教わったので共有したい



最近忙しくて Twitter 上で応答できなかったのだが, いつも通り覚書としてこちらに書いて残しておこう. tri_iro さんから次のような情報を頂いた. ありがたい限りだ. お願いしたわけでもないのに色々と教えてくれるというの, 最高に楽しい.
宣伝:2013 年 8 月 5 日 (月)-7 日 (水) に慶応の三田キャンパスで数学基礎論サマースクール 2013 が開かれる http://goo.gl/fb/ZIxUB よく分からない数学 
@phasetr 言及されていることに今更気づいたのですが, 順序数解析は, なんというかもはや順序数云々を越えたもっとやばい魔境ですね.https://en.wikipedia.org/wiki/Ordinal\_analysis 
@phasetr ゲンツェンによる「順序数 \(\epsilon_0\) の下での」 ペアノ算術の無矛盾性証明は聞いたことがあるかもしれませんが, それをスタート地点とする話で, このあらい先生の解説 https://www.jstage.jst.go.jp/article/sugaku1947/57/2/57\_2\_113/\_article/-char/ja/を見ると, その魔境具合を体感できます.
ゲンツェンやばい. そして折角なので後者のを軽く眺めてみた.
事実, 後に Hilbert の 第 10 問 題 (Di0phantus 方程式の可解性の決定) の Matijasevic-Robinson-Davis-Putnam による否定的解決により, CON (T) は Diophantus 方程式が自然数解を持たない \(\forall \vec{x} \in \mathbold{N} \left[ p (\vec{x}) \neq 0 \right]\) という命題と同値である.
P.2 の記述なのだが, Diophantus, そんなにやばい問題だとは知らなかったので, まずそこで驚いた.

同じく P.2 の無限降下法, 名前が格好いいので一度は使いたいと思いつつ使ったことがない学生生活だった.
ひとは詩しく思うかもしれない:ここで言う`構成的'とはいかなる謂か? 数学的に正確に定義されているか? 例えばある公理系 T で形式化できることが`構成的'てあるための必要十分条件となるような T があるのか? これに答えて曰く:Hi1bert'spr0gram のような grandprogram において, その開始以前にこのようなことを問うことは単なる怯儒というべきである. 何が構成的か, あるいは得られた証明が構成的か否かは, 証明が得られてから吟味すればよいし, その価値は得られた洞察から判断するほうが生産的である.
それはそうなのだろうが, (基礎論の) 素人の素朴な感覚としては, やはり真っ先に考える.
P.3 の次の記述がよく分からなかった. 明らかなのか.
この`簡易化'のステップが終了して \(0=1\) の数学的帰納法なしの証明が得られたら, 矛盾. なぜなら数学的帰納法なしの矛盾に至る証明があり得ないことは明らかだから.
あと, 次の一文, かなり切れていると思う.
このステップの有限性を保証するのに超限順序数を導入する.
有限性を保証するのに超限何とかを担ぎ出すとか並大抵の発想ではない. もちろん, 言葉の上で有限の対として無限があるのだから当たり前といえば当たり前ではあるが, 改めて言われると衝撃を受ける.
P.6
直感を欠いたままで組合せ論的につくられたものが, 後に発見された集合論的直観を先取りしていたのは驚きである.
何かびびっと来るものを感じたので抜き出しておく.
P.7
ところで, このような集合の定義の仕方は, 数学では Borel 集合族 \(\mathscr{B}\) の定義が典型的である.
戦慄した. あと. この辺からもう何を言っているのかほぼ完全に分からなくなっている.
P.9
竹内外史の (brutal な) テーゼに従おう
これ, 無駄に格好いい一文だ
P.12
6 結 語 しかしなにより謎なのは, 何故 Gentzen (そして竹内外史) は, 不完全性定理の後に無矛盾性証明に挑んだのか, ということだ. 不完全性定理のために, そのような証明がいかなるものであれ, その認識論的価値は大幅に減じたことが確かなのに.
胸に来る一文だ.

結論からいうと, 新井敏康先生は面白い文章を書く人だったということが分かった.

2013年7月5日金曜日

『俺が一番気に入らない定理』とか見てみたい

Twitter で こんなツイート を見かけた.
『世界で最も美しい 10 個の物理方程式』みたいなタイトルの本はよく見かけるので 『世界で最もきたない 10 個の物理方程式』みたいな本もバランスをとるためにも出してほしい
前, ブログだか何だかで早川尚男さんが「非平衡は魔境で, 到底美しいとは思えない変な話ばかりだ」みたいなことを書いていた覚えがある. 色々な人に聞いても分野ごとにとびきり綺麗なのが出てくるばかりだろうから, やはり汚い方で色々聞いてみたい.

あと, 『世界で最も美しい~』は正直食傷気味なので, 『俺が一番気に入っている方程式・定理』とか, そういう個人の感慨を前面に押し出す方向で何かやりたい. 前, 数学徒が愛した定理 というのをまとめたが, 『俺が気に入らない定理』というのもいいかもしれない.

逆に, 一番お気に入りの 1 つの定理を延々と語り続けるというのも面白そう. こんな拡張があるとか, 数学の進むべき方向を示したとか何とかを 5 時間くらい話し続ける動画とか.

追記


早速このようなご意見を頂いた.
気に入らない数学の定理は"1+1=2". 原始再帰関数の定義通りゴリゴリ計算するだけじゃないか! 二ステップで答えが出るからやり遂げた感もない! QT @phasetr: 『俺が一番気に入らない定理』とか見てみたい http://goo.gl/fb/XC8AP よく分からない数学
涙を禁じ得ない.

2013年7月4日木曜日

ピカチュウパイセンによる物性理論向け日本語文献のリンク集 in Togetter

ピカチュウパイセンによって Togetter にまとめられていた.
http://togetter.com/li/525304 物性理論向け日本語文献のリンク - Togetter とりあえず, 仮まとめだん.
流れを追っていないのだが. この辺 が発端だろうか.
ほほう. これを超えるものを用意せよと…. http://twitter.com/fujisawamasashi/status/350208239369060353
references -解説記事- sites.google.com/site/fujisawam … 最近, 更新をサボっているけど….
物理でいうと私も物性理論の人間だが, ここにあるネタ, 原さんと田崎さんの話にややかすっているくらいで, ほとんど何も知らないことを改めて思い知らされる. 物理も数学も半端で本当に何にもならない.
せっかくだから Togetter を転載しておこう.
超伝導
超伝導の普遍性と多様性(理論)/斯波 弘行 http://t.co/nooThCYiFR #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 21:19:55
いろいろあるね。相関の強い電子系における超伝導 http://t.co/1AAPpInoX2 cometscome_phys 2013-06-27 21:00:22
強相関電子系の異方的超伝導 : BCS理論からエキゾティック超伝導へ http://t.co/2bqW16rz45 cometscome_phys 2013-06-27 21:01:33
スピン三重項超伝導体のdベクトル http://t.co/uePoTW3rky #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 21:03:58
スピン3重項p波超流動研究の新たな展開 : アンドレーエフ束縛状態とその多面性 http://t.co/mfqBYCmvWm #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 21:05:52
超伝導転移及び Andreev 反射とJosephson 効果~「超伝導 Night Club」会員の手引き ~/浅野 泰寛 http://t.co/rmHkeJAlii #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 21:57:49
解説:空間反転対称性のない系での超伝導/林伸彦 http://t.co/xidXR3Zj9X #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 22:32:05
準古典近似を理解する上でのおすすめ:PrOs4Sb12 に対する多バンド超伝導の理論/麦倉雅敏 http://t.co/xYj6xAMHLP #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 21:28:04 Content from Twitter Green関数
松原から実エネルギーへの解析接続なら:最大エントロピー法講座/武藤 哲也 http://t.co/gOeaITjMU8 #物性理論ミニマムcometscome_phys 2013-06-27 21:55:21
歴史的なことも含めた話:統計力学における Green 関数/阿部 龍蔵 http://t.co/UOa7TfBUu0 #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 22:10:49 Content from Twitter 強相関
強相関電子系の物理/川上 則雄 http://t.co/ZZTtbwzliO #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 21:09:42
多電子系の遍歴・局在・秩序化/倉本 義夫 http://t.co/L2e2R2rlke #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 22:02:48
遍歴と局在のはざ間でせめぎ合う電荷・スピン・軌道自由度(第52回物性若手夏の学校(2007年度),講義ノート)/求幸年http://t.co/zOEasOyWOY aki_room 2013-06-27 21:43:43 Content from Twitter "0次元系"
近藤効果の系譜 : 重い電子系と量子ドット/上田和夫 http://t.co/UqkSIbeAPK aki_room 2013-06-27 21:17:10
ダイアグラム展開に基づく連続時間量子モンテカルロ法/楠瀬 博明ら http://t.co/GBB1pL5wyj #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 21:53:05
動的平均場理論の基礎と応用/楠瀬博明 - 愛媛大学理学部物理学科 量子物性理論研究室 http://t.co/IoIWN0hNKN aki_room 2013-06-27 21:19:44 Content from Twitter 1次元系
1次元量子系 : 共形場の理論と朝永・Luttinger液体/川上 則雄 http://t.co/03nuKeMAna #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 21:22:55
わかりやすいベーテ仮説:1次元量子系の厳密解とベーテ仮説の数理物理/出口 哲生 http://t.co/cC0ZzmQJuS #物性理論ミニマムcometscome_phys 2013-06-27 22:04:31
量子スピン系の理論(講義ノート)/田崎晴明 http://t.co/eRy2O0iBvY aki_room 2013-06-27 21:23:30
低次元強相関電子系におけるクロスオーバーと相転移 : 電子系繰り込み群ミニマム(第47回物性若手夏の学校(2002年度),講義ノート)/岸根順一郎 http://t.co/vHoARoFING aki_room 2013-06-27 21:31:02 Content from Twitter
@aki_room Renormalization-group approach to interacting fermions http://t.co/k8GPXZvyuw なお、英語でもいいなら電子系のくりこみはこれをれこめんどなう。 aki_room 2013-06-27 21:34:27
S=1/2 Heisenberg梯子模型の密度行列繰り込み群による研究/成島毅 http://t.co/mB3XoQzlEA aki_room 2013-06-27 21:22:31
「密度行列繰り込み群」の変分原理/西野 友年ら http://t.co/Pij53VFmO9 #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 21:24:34 Content from Twitter 物性と高エネルギーの境界
密度行列繰り込み群の最近の話題 : テンソルネットワークに潜むエンタングルメント構造/松枝宏明 http://t.co/iuMqCU6OfA aki_room 2013-06-27 21:08:05
トポロジカルな弦理論とその応用/大栗博司 http://t.co/sI9fBGD8ba aki_room 2013-06-27 21:06:40 Content from Twitter トポロジカル・ベリー位相 量子ホール効果
量子ホール効果 : 進展と展望/青木秀夫 http://t.co/CYHcS0bFiJ aki_room 2013-06-27 21:06:22
量子ホール効果 : その意義と幾何学的および代数的構造/初貝 安弘 http://t.co/7ouoCJ3Czy #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 22:40:21
グラフェンの特異な物性とカイラル対称性/初貝 安弘 http://t.co/b7PNbfrAVT #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 22:37:18
スピンホール効果とスピントロニクス/村上修一 http://t.co/CQx2KI8xZG aki_room 2013-06-27 21:06:02 Content from Twitter トポロジカル絶縁体
トポロジカル絶縁体の物理/村上修一 http://t.co/iWfgWQwbz8 aki_room 2013-06-27 21:05:04
Z_2トポロジカル絶縁体の3階建て理論/井村 健一郎 http://t.co/GKdZJf7NQJ #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 21:14:08
トポロジカル絶縁体の理論に関するノート/御領 潤 http://t.co/FqnH4a55EG #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 21:15:56
Lecture note "Topological insulators" - Kentaro Nomura (ページの一番下) http://t.co/KBvWGKSBCQ aki_room 2013-06-27 21:27:26 Content from Twitter ベリー位相
固体電子論におけるベリー位相/永長直人 http://t.co/CTpY0Dd44s aki_room 2013-06-27 21:03:39
ベリー位相を再考する/藤川和男 http://t.co/BubfCv9PNn aki_room 2013-06-27 21:05:39 Content from Twitter 熱統計力学・非平衡物理
<特集>線形応答理論から50年-非線形・非平衡の物理学 http://t.co/e66YradQAh aki_room 2013-06-27 21:09:31
ブラウン運動と非平衡統計力学/田崎晴明 http://t.co/wnPpxuDoBv #物性理論ミニマム Perfect_Insider 2013-06-27 22:25:45
動的縮約の構造/蔵本由紀 http://t.co/T0XPl9RZow #物性理論ミニマム Perfect_Insider 2013-06-27 22:29:14
液体のダイナミックスと非平衡物理学/吉森明 http://t.co/Q89EsD3LOx #物性理論ミニマム Perfect_Insider 2013-06-27 22:24:09
パターン形成の数理/小林亮 http://t.co/72aLwpIM0J #物性理論ミニマム Perfect_Insider 2013-06-27 22:34:16
振動しネットワークのダイナミクスとゆらぎ/郡宏 https://t.co/9F61nwjlxY #物性理論ミニマム Perfect_Insider 2013-06-27 22:33:16
詳細つりあいを満たさないモンテカルロ法(最近の研究から)/諏訪秀麿・藤堂眞治 http://t.co/OxgAaVdNhz aki_room 2013-06-27 21:15:46 Content from Twitter 輸送現象
非平衡輸送現象 : 輸送現象における計数統計を学ぶための基礎(講義ノート)/齊藤圭司 http://t.co/8jgPRbpcZ2 aki_room 2013-06-27 22:07:19
1次元非対称単純排他過程の厳密解(講義ノート)/笹本智弘 http://t.co/lbNzBmNHDZ aki_room 2013-06-27 21:39:42
ランダム行列理論とメゾスコピック系/今村卓史 http://t.co/Efnm9KOKSp aki_room 2013-06-27 22:07:40
微小な系の電気伝導 : 多体効果と非平衡電流に関する理論/小栗 章 http://t.co/ZHi8i38VhW #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 22:13:25
グラファイトシートの電子物性 : ナノグラフェン/若林 克法ら http://t.co/f8E45OP1ZX #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 22:16:37
グラフェンの電子物性とナノスケール効果/若林 克法 http://t.co/RnQ07pqnib #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 22:39:13 Content from Twitter ガラスから量子統計・量子情報
ガラス転移理論の新展開 : 動的不均一性とモード結合理論/宮崎州正 http://t.co/pIuEAYuMV0 aki_room 2013-06-27 21:12:54
スピングラス模型の臨界点と双対変換 : 厳密解を求めて/大関真之 http://t.co/CN2INeWcob aki_room 2013-06-27 21:11:41
量子アニーリング/大関真之・西森秀稔 http://t.co/gKmNjhhs89 aki_room 2013-06-27 21:11:02
量子計算超入門/藤井啓祐 http://t.co/si77mYik3O aki_room 2013-06-27 22:00:59
量子統計力学の基礎付けについて/杉田歩 http://t.co/vwgBBKX4Eb #物性理論ミニマム Perfect_Insider 2013-06-27 22:31:24 Content from Twitter 研究に困ったら?
和達三樹 最終講義 - Todai OCW http://t.co/LV6GWs0Xv1 aki_room 2013-06-27 21:51:53 Content from Twitter 分類に困ったら? あとで分類します…きっと。(aki_room)
フェルミ原子光格子系の基礎知識/奥村 雅彦 http://t.co/YKl6ce0Elw #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 22:54:41
フェルミ原子ガス超流動におけるBCS-BECクロスオーバー/大橋 洋士 http://t.co/RwH4hDjR0K #物性理論ミニマムcometscome_phys 2013-06-27 23:15:29
内部自由度を持ったボース・アインシュタイン凝縮体 : スピノルBECにおけるトポロジカル励起/川口 由紀 http://t.co/r7Ob5eyCfZ #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 22:56:52
第一原理計算 : バンド理論の基礎/小口 多美夫 http://t.co/sjIAjmE3VP #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 23:18:12
水の電気分解はどこまで分かったか? : 第一原理計算で見えてくる物理/大谷 実 http://t.co/6KSCKnOg5B #物性理論ミニマムcometscome_phys 2013-06-27 23:12:30
相対論的バンド理論による電子状態と磁性/山上 浩志 http://t.co/6ngF9kJSyB #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 23:09:40
「悪魔」との取り引き : エントロピーをめぐって(最近のトピックス)/田崎晴明 http://t.co/PVB16STaZg aki_room 2013-06-27 23:07:08
「ゆらぐ界面」をめぐる実験と理論(最近のトピックス)/田崎晴明 http://t.co/c5N9DRxZiu aki_room 2013-06-27 23:06:18
非平衡定常系のボルツマン因子(最近の研究から)/小松 輝久 , 中川 尚子 http://t.co/cIkl8eYGLy aki_room 2013-06-27 23:11:59
南部理論と物性物理学(<特別企画>南部陽一郎,小林誠,益川敏英3博士ノーベル物理学賞受賞記念)/青木秀夫 http://t.co/sxGHvchg2Daki_room 2013-06-27 23:10:54
量子スピン鎖における磁化プラトー/押川 正毅 , 戸塚 圭介 , 山中 雅則 http://t.co/CwQMPpz34y aki_room 2013-06-27 23:09:57
スピンはそろう : 強磁性の起源をめぐる理論/田崎晴明 http://t.co/EeRfy3iHRN aki_room 2013-06-27 23:09:00
動的分子場理論/佐宗 哲郎 http://t.co/9NCgboUPFG #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 23:20:50
非Gauss過程の揺らぎのエネルギー論/金澤輝代士 http://t.co/8iqcWp9R8e #物性理論ミニマム Perfect_Insider 2013-06-28 22:54:40
非平衡物理学/吉森明 http://t.co/8skq5Ldd7c #物性理論ミニマム Perfect_Insider 2013-06-28 22:47:53
ボーズ・アインシュタイン凝縮の生成、観測およびその理解/W. Ketterle, D. S. Durfee, and D. M. Stamper-Kurn http://t.co/ibCY2Vya8u #物性理論ミニマム Perfect_Insider 2013-06-28 22:12:24
量子測定の原理とその問題点/清水明 http://t.co/lHFDn9xPO8 #物性理論ミニマム Perfect_Insider 2013-06-28 22:05:16
熱力学とランダムネス :付録/佐々真一 http://t.co/9i8BFAz40n #物性理論ミニマム Perfect_Insider 2013-06-28 22:04:40
カオスの物理/矢木雅敏 http://t.co/oAN1N1o85P #物性理論ミニマム Perfect_Insider 2013-06-28 22:04:13
高分子の相転移とダイナミクス /川勝年洋 http://t.co/9BZOP7nbHb #物性理論ミニマム Perfect_Insider 2013-06-28 22:03:26
ソフトマター統計物理の基礎概念/堂寺知成 http://t.co/rF72jwVjBe #物性理論ミニマム Perfect_Insider 2013-06-28 22:02:34
近可積分系の諸問題をめぐって –安定性の視点から - /伊藤秀一 http://t.co/5dZzNADzk7 #物性理論ミニマム Perfect_Insider 2013-06-28 22:01:57
場の理論と統計力学— くりこみ群の見方 —/原隆 http://t.co/xO5hNiffTq #物性理論ミニマム Perfect_Insider 2013-06-28 22:00:48
AdS/CFT対応の超伝導理論への挑戦/前田 健吾 http://t.co/UZPUDw40Mz #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-28 16:49:53
磁場下の超伝導/池田 隆介 http://t.co/hAzmJ1B2c6 #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-28 16:46:44
平衡超伝導電流に働くローレンツ力とそのホール係数/北 孝文 http://t.co/f2DhABrKXh #物性理論ミニマム cometscome_phys 2013-06-27 23:55:55
モンテカルロ法の前線/福島孝治 http://t.co/PM0W6jG0Ry #物性理論ミニマム Perfect_Insider 2013-06-27 23:42:34
非線形性とくりこみ/大野克嗣 http://t.co/EV52U9gBsk aki_room 2013-06-28 23:01:04
実演レプリカ法/樺島祥介 http://t.co/aKnFeS2NFp #物性理論ミニマム

2013年7月3日水曜日

立川さんによる Strings 会議の講演者と講演内容の変遷を追うページ

立川さんによるページがご自身により宣伝されていた のでとりあえず私も便乗してみた.
過去の Strings 会議の講演者と講演内容の変遷と一望できるページをつくりました.http://member.ipmu.jp/yuji.tachikawa/stringsmirrors/statistics.html
どう見ると面白いのだろう. そういうのが少しあるだけでも門外漢には嬉しいのだが, と思ったところで, 自分もそういうのを作っていくべきなのだな, と思う方の市民であった.

2013年7月2日火曜日

楕円曲線暗号のサーバー証明書, 導入第 1 号とのことだが, 楕円曲線暗号のサーバ証明書が日本で出ていなかったことを知る無学な市民だった



楕円曲線暗号のサーバー証明書, 導入第 1 号は「小悪魔女子大生のサーバエンジニア日記」 という記事を見つけた. もちろん小悪魔女子大生とかはどうでもよく, 楕円曲線暗号というところが大事.
楕円曲線暗号のサーバー証明書, 導入第 1 号は「小悪魔女子大生のサーバエンジニア日記」 (2013/6/7 14:48)
株式会社シマンテックは 6 日, 楕円曲線暗号 (ECC) 対応版 SSL サーバー証明書が, 株式会社ディレクターズの運営する商用 Web サイトとブログに導入されたと発表した. シマンテックは 2 月に商用の ECC 対応版 SSL サーバー証明書の提供を開始したが, 今回が導入第 1 号となる.
恥ずかしながら不勉強で知らなかったのだが, 楕円曲線暗号のサーバ証明書, (日本では) まだ稼動していなかったようだ. 楕円曲線暗号, 理論的には結構前だと思うのだが, どのくらい実装されているのだろう. ググれば Wikipedia とかに書いてありそうだが, そこをさぼる市民クオリティを発揮していきたい.

2013年7月1日月曜日

Steven G. Krantz の (書きかけの) 本『A Guide to Complex Variables』via Paul_Painleve

こんなツイート があった.
Steven G. Krantzのweb draftと思われる「A Guide to Complex Variables」 http://www.math.wustl.edu/~sk/books/guide.pdf には私への謝辞が書かれている。 函数論入門としてコンパクトだが、リーマンの写像定理や調和函数にも触れている。
読んでいる暇は多分ないが, 必要な人もいるかもしれないのでとりあえず共有的な意味で.